基礎断熱にしようと思ってるんだけど、湿気対策も兼ねて床下にエアコン設置して冬場の暖房にも使おうと思うがメリット・デメリットを教えてくれ。
[スレッドタイトルを更新しました 2017/12/06 管理担当]
[スレ作成日時]2011-01-13 17:41:50
床下エアコンのメリット・デメリットを教えてください
1505:
tk
[2016-04-11 08:30:39]
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tk宅の床下エアコンの使用経過を紹介しています。
第14回 シロアリ対策
12年前に基礎断熱の2×4住宅を設計したとき、最も時間がかかったのはシロアリ対策だった。
すでにEPSがシロアリにやられることが問題になっていた。
床下エアコンは基礎外断熱が必須だからシロアリ対策がないと実現できない。
基礎外周をステンレスの金網で囲えば完璧だがコストアップが大きい。
そこで完全防御ではなく、被害を減らし監視しやすい下記の構造にすることで割り切った。
・アリ返し
・防蟻EPS
アリ返しは、基礎天端と土台の間に挟む金属板だ。
これがないと、EPSを食い上がったシロアリが、人のチェックできない場所で土台に侵入する。
tk宅はアリ返しと外壁の水切りとを一体施工した。
シロアリが土台まで登るには、水切りの上に蟻道を作らなくてはならない。
これなら家の外周を一回りすれだけで発見できる。
当時の防蟻EPSの地中埋め込みテストでも、シロアリは侵入していたが数は非常に少なかった。
アメリカ製は高価だったから、東北地方の会社が作っているものを採用した。
今は、スタイロフォームもカネライトも作っていて入手は容易である。
◆アリ返しが日本国内で普及していない理由
tkは、アリ返しの情報を住宅先進国アメリカの大工用マニュアルで知った。
アメリカ南部の熱帯気候の地域では、数10年以上前からアリ返しを使っている。
当然、基礎断熱ではない。
アメリカのアリ返しは次のような構造である。
http://thehtrc.com/2014/termite-insect-shields
Crawl Spaces & Unfinished Basements:の項に典型的な構造図がある。
この掲示板で紹介された西方里見氏や他の基礎断熱のサイトでもアリ返しの存在が明示されていない。
不思議に感じて、住宅設計者が必ず参考にする『【フラット35対応】枠組壁工法住宅工事共通仕様書(平成25年版)』を見たら、やはりアリ返しの記述がない。私が設計時に使ったときから何も変わっていない。
普及が遅れている原因はこれだと思う。
共通仕様書にアリ返しの記述があれば、一気に普及が進み、効果が乏しい各種のシロアリ対策でスッタモンダする確率は1/100以下に減るだろう。