パート6です。
マンション管理士をうまく活用されてる実例等がありましたらご紹介下さい。
契約方法は月極顧問、年間契約、随時相談?費用は?良かったこと、悪かったことは?
また、マンション管理士として開業されている方、資格を取られた方のご意見や、マンション住民からの質問など何でも。色々と語りあいましょう!
パート1 http://www.e-mansion.co.jp/bbs/thread/46169/
パート2 http://www.e-mansion.co.jp/bbs/thread/62558/
パート3 http://www.e-mansion.co.jp/bbs/thread/71826/
パート4 http://www.e-mansion.co.jp/bbs/thread/135648/
パート5 http://www.e-mansion.co.jp/bbs/thread/165537/
※荒らしはスルー&削除依頼で
[スレ作成日時]2011-08-11 10:45:09
マンション管理士の活用。。。パート6
769:
暇人
[2011-12-12 18:53:11]
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by 管理担当
こちらは閉鎖されました。 |
なお,ここでは委任者からは賛否の意向表明は示されなかったことを前提とします(私は,意向が示された場合も決議上の取扱いは変わらないのではと思いますが,議論をシンプルにするためです。)。
まず,委任者Aが,①「理事長という立場の人間に委任しようと思って,特に顔見知りではない理事長であるBに委任した」場合と,②「委任しようと思っていた信頼できるBに委任したところ,たまたまBが理事長だった(Bが理事長であろうがなかろうがBに委任しようと思っていた)」という状況があるはずです。
②の場合には,冒頭の「委任者は理事会決議に賛同するはずの理事長に委任した」という要素は乏しいでしょう。
Aは,理事長であるか否かではなく,普段から仲が良くて信頼できるBさんに託したのであって,委任の動機が理事会と関係がないためです。
では①の場合はどうでしょう(問29の問題文は明確ではありませんが,どちらかといえば①を想定した設問のように思えます)。
この場合は確かに冒頭の「理事会決議に賛同するはずの理事長に委任した」という動機もありそうです。
しかし,前述のとおりここでは「委任者からは賛否の意向表明は示されなかった」ことが前提となりますので,「賛成に投じてほしい」という委任者Aの要請は,そもそも委任事項に入っていません。つまりAは単に「私の議決権を行使して欲しい」と依頼したのであり,Bも単に「Aの議決権を行使する」としか応じていないのです。よってBには「賛成に投じる義務」もありません。そもそもBは「Aは,Bが理事会に沿って賛成票を投じると期待している」ことも知らないでしょう。
そして,このような委任において受任者が行動を制約される根拠はありません。受任者は自分の判断で行動できます。これが委任の大原則です。
また,受任者の行動を制約する実益もありません。
委任者は,賛否の意向を「表明して委任すること」も「表明せず委任すること」も自由に選択でき,その上で後者を選んだのですから。
むしろ,この場合に,勝手に「委任者Aは理事会決議に賛同するはずの理事長Bに委任した」と解釈することは,上記②のAの動機を裏切ることになります。このAは「Bの好きなようにしてほしい」と思ってわざわざ「賛否の意向を表明せずに」委任したのに,Bの意思と異なる理事会決議に拘束されてしまうからです。
私は,冒頭の「委任者は理事会決議に賛同するはずの理事長に委任したのだから,受任者理事長はそれを尊重すべきであり,決議上もそのように扱うべき」という主張をされる方は,委任者の意向が「賛成or反対」しかないように考えているように思うのです。
しかし「自分には良く分からないけれど,あの人自身の考えなら間違いはないだろうから,その人の判断に委ねたい」という意向もあるはずであり,これこそが委任の本質だと考えます。
よって,理事会決議が理事長たる受任者の投票行動を制約することは,委任の本質や委任者の意思に反し「適切ではない」と思うわけです。