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第5回 火災保険と地震保険の基礎知識

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が一、自宅が火事になって家が燃えてしまった場合、火災保険に加入していれば火事で家を失うことによって受けた経済的なダメージをカバーすることができます。

また、火災保険でカバー出来るのは火事に対してだけでなく、台風や竜巻で屋根が吹き飛んでしまったり、強風で飛んできたものが直撃して壁が破損してしまった場合にも補償されますし、建物に対する補償だけでなく家具家電などの家財も補償範囲に含めておけば、例えば落雷によってパソコンが壊れてしまった場合や、子どもがテレビに物を投げつけてテレビを壊してしまった場合の修理費用なども火災保険で請求できます

さらに、特約を付けることによって、例えば家の外に持ち出したデジカメを落として壊してしまったときにも請求出来たりと、意外な場合にも補償の対象になったりします。

このように、一般的にイメージされているよりも、火災保険は補償の範囲が非常に広くなっています。そのため自分が加入している火災保険の補償内容を知っておかなければ、せっかく保険料を支払っていても、本当は補償されるはずだったものが請求をしなかったがためにお金がもらえなかったという請求漏れが起きてしまう可能性があります。

また、これから火災保険の加入を検討している場合は、内容を十分に知っておくことによって、万が一の時に保険金が不足して困ったり、補償範囲に含まれていなかったがために全く補償されなかったという事態を避けることができます。逆に不要な補償を外すことによって保険料を下げることも出来るでしょう。

そこで、今回は火災保険の基礎知識として、何がどんな時に補償されるのか、保険金額と保険料はどう設定すべきかなどについて解説していきます。また地震保険についても簡単に仕組みについて解説します。


【火災保険の補償対象】

火災保険で補償出来るものは大きく分けて、建物と家財(家の中にある家具や家電その他様々な品物)の2つです。建物だけを補償の範囲にすることも、家財だけを補償の範囲にすることも、またその両方を補償範囲にすることも出来ます。

例えば、建物のみを補償範囲にして加入していた場合、火事によって自宅が燃えてしまった場合に建物の損害に対しては補償されますが、失われた家財の損害については補償されません。

持ち家の場合は、建物と家財両方を補償する火災保険に加入するのが一般的ですが、家財に対する補償は不要だと判断される方は家財補償を外して保険料を下げることも出来ます。しかし、家庭で所有する家財を全て買い直すとなると、数百万円単位になることも珍しくなく、出来れば家財に対する補償も加入しておくことをおすすめします。

家財に保険をかける場合は、ひとつひとつの家財について契約するのではなく、家の中にあるすべての家財をまとめて契約します。補償額の決め方としては、ひとつひとつの家財を確認して評価し、合計するのが正確な算出方法ですが、それだと手間がかかり実際には難しいため一般的には、損害保険会社各社が世帯主の年齢や家族構成などから目安になる金額を表にして作っているため、その基準金額を使う場合がほとんどです。

もし、賃貸に住んでいる場合は建物は自分のものではないため、建物を補償対象とした火災保険に入る必要はありませんが、万が一自分が火元で火事が発生した場合は、大家に対して賠償責任を負ってしまうことがあるため、賃貸の場合は自分の部屋の家財を対象とした火災保険に加入したうえで、大家への損害賠償を補償する特約(借家人賠償責任特約)を付けるのが一般的です。

購入したマンションに住んでいる場合には、自宅部分(専有部分)にだけ建物に対する補償も必要となります。エントランスやエレベーターといった共用部分はオーナーや管理組合が火災保険をかけており、管理費からすでに保険料が支払われています。

では補償の対象となる建物と家財において、何を建物とみなすのか家財とみなすのかは、保険会社によって異なる部分もありますが、一般的には、建物に付随していて動かせない部分は「建物」、動かせるものは「家財」というのが判断基準となり、具体的には下記のようになります。

■建物とみなされるもの

・門や塀、垣など
・畳やふすまなどの建具
・建物に取り付けてある流し台・ガス代など
・建物に付属している物置

■家財とみなされるもの

テレビ、冷蔵庫、洗濯機、パソコン、テーブル、タンス、洋服、生活雑貨、カーテン、自転車。ただし、動物や植物などの生き物、有価証券やプリペイドカードなどは含まれません。
※1個または1組の価額が30万円超の貴金属、宝石、書画、骨董などは事前申告して別枠で保障を付ける必要があります。

【補償の範囲】

冒頭でお伝えした通り火災保険でカバーできるのは火事に対してだけではありません。では他にどんな災害に対して補償してくれるのかについてですが、下記の通りです。

・落雷
例)雷が落ちて電化製品が壊れた場合

・風災
例)台風で屋根の瓦が飛んでしまった場合

・雹災
例)雹が降ってきて窓ガラスが割れてしまった場合

・雪災
例)大雪が積もってひさしが壊れた場合

・外部から物の落下・飛来・衝突
例)自動車が自宅に衝突して外壁を壊してしまった場合

・破裂・爆発
例)ガス漏れで爆発して家が破壊されてしまった場合

・水濡れ
例)排水管がつまり床が水浸しになった場合

・水災
例)洪水で床上浸水した場合

・盗難
例)窓を割られて空き巣に入られた場合

・破損・汚損
例)誤って自宅の壁を壊してしまった場合

また、上記以外に「費用保険金」といって、建物や家財の損害の他に損害に付随して発生した費用をサポートするために支払われる保険金もあります。

例えば、火事で家が燃えてしまい、修理の間ホテルに宿泊したときの宿泊費用などを補償すことも出来ます。

費用保険金は補償金額とは別に受け取る事が出来、保険会社によって様々な種類の費用保険金があります。どれくらいの額が支払われるかも「保険金額の○%で、上限○○円まで」といった形で保険会社によってそれぞれ決められています。

基本補償の一部として組み込まれている場合もあれば、特約としてオプションになっている場合もあり、特約として付ける場合はその分保険料が上がるため、いざという時に諸費用を自費で賄うか、保険で準備するかを天秤にかけて加入するべきかの判断をする必要があります。

■その他特約付加によって追加できる補償

携行品損害特約
・家から持っていったカメラを落として壊してしまった場合の修理費用
・通勤途中に駅の壁にバッグをぶつけて壊してしまった場合の修理費用
・階段で店頭して着ていたスーツが破れてしまった場合の修理費用

個人賠償責任特約
・子どもが自転車で他人にぶつかり、ケガを負わせてしまった
・飼い犬が散歩中、通りがかった人に嚙みついてけがをさせた
・買い物に行った際、誤って商品を落として壊してしまった
・子供が外でキャッチボールしていて人の家の窓ガラスを割ってしまった

上記以外にも保険会社によって様々な特約があり、追加でつけることによって補償範囲が広がります。これにより一般的な火災保険のイメージよりもかなり広範囲の損害に対してカバーすることが出来ます。

【保険料】

火災保険の保険料は、補償の対象(建物、家財、その両方)と、範囲(火災、水災、風災、破損など)、保険金額、特約の有無などによって決まってきます。また、同じ商品、内容でも地域や建物の構造によって保険料が異なってきます。

木造の住宅よりも鉄筋コンクリートの住宅の方が火災には強いため、同じ補償内容だった場合、木造よりも鉄筋コンクリート造の方が保険料は安くなります。

長期の契約をする人には保険料の割引きがあり、保険期間が長い程、保険料は割安になります。以前は最長で保険期間36年の契約が出来ましたが、2015年10月より最長で10年となっています。
また、火災保険には免責金額というものがあり、免責金額の設定の仕方で保険料が変わってきます。
免責金額とは簡単に言うと自己負担額の事であり、契約時に「このくらいまでの損害額であれば保険は使わずに自分で負担します」と金額を決めます。
そのため、設定した免責金額以下の損害であれば保険金は支払われないということになります。免責金額(自己負担額)を0円にすると該当する損害があれば必ず保険金が支払われますが、その分保険料は高くなり、免責金額(自己負担額)を大きくなるほど保険料は安くなります。

【保険金額】

火災保険の場合、補償額は生命保険と違って実際の損害額分しか補償されません。契約時に設定する保険金額は受け取る事が出来る保険金の上限額であり、家の価値を評価して設定されます。
つまり、実際に火事で家が燃えた場合、設定した保険金額を上限として、実際の損害額分だけお金が受け取れるという事です。そのため、実際の家の価値よりも多くのお金がもらえるというようなことはありません。

では、保険金額をいくらに設定するかについては、建物の価値を評価し、その評価額を保険金額にするのですが、火災保険における建物の価値については、「新価(再調達価額)」と「時価」という二種類の考え方があります。

「新価(再調達価額)」は失った物と同等のものを新しく建築・あるいは購入するために必要な金額であり、「時価」は、年月の経過や使用によって価値が下がった分を差し引いた金額です。
新価と時価のどちらを基準に保険金が支払われるかは、引受保険会社の火災保険の商品によって異なります。新価基準で契約すれば、建物を立ててからどれだけ時間が経過していようと、失った建物と同程度の建物を再建するために必要な費用や修理費が保険金として支払われ建物を元通りにすることが出来ますが、一方で時価で契約した場合、支払われる保険金は、時間の経過とともに進んだ老朽化によって下がった価値を差し引いた分しか支払われないため、失った建物を元通りにすることは難しくなってきます。

つまり、十分な保険金を受け取るためには新価基準で契約する方が良いと言えるでしょう。

【地震保険】

最後に地震や津波を原因とする損害は、火災保険では補償されません。そのため、地震に対する補償を持つためには火災保険とは別に地震保険に入る必要があります。ただし、地震保険は単独では入れず火災保険とセットで入る必要があります。

地震保険の保険金額は、火災保険の保険金額の30~50%の範囲で設定します。なお、限度額があり、建物なら最大5,000万円 、家財なら最大1,000万円となっています。実際に支払われる保険金の金額は以前は被害の程度によって「全損・半損・一部損」の3段階の損害区分に分けられていましたが、2017年1月より「全損・大半損・小半損・一部損」の4段階に細分化されました。「全損」ならば地震保険の保険金額の全額、「大半損」ならば60%、「小半損」ならば30%、「一部損」なら5%が支払われます。

地震保険は国によって運営されている制度なので、どの保険会社の火災保険に付帯しても保険料は一律です。

また、地震保険には下記のように4つの割引制度があるため、これらの割引を使えば保険料は抑えられます。

1.建築年割引(10%)

1981(昭和56年)年6月1日以降に新築された建物

2.耐震診断割引(10%)

耐震診断、または耐震改修の結果、昭和56年6月1日に施行された改正建築基準法における耐震基準を満たす建物。

3.免震建築割引(50%)

住宅の品質確保の促進等に関する法律に規定する評価方法基準に定められた「免震建築物」の基準に適合する建物

4.耐震等級割引き(10~50%)

住宅の品質確保の促進等に関する法律に規定する評価方法基準に定められた耐震等級または国土交通省の定める「耐震診断による耐震等級(構造躯体の倒壊防止)の評価指針」に定められた耐震等級を有している建物



以上、今回は火災保険と地震保険の基礎知識について解説してきました。火災保険の内容について検討する機会は一生で1度か2度しかないかもしれませんが、決して安くはない保険料を支払うことになるため、請求漏れのないようにしっかりと補償内容を把握しておくことをおすすめします。
また、そもそも万が一の時に役に立たない保険に入ってしまっていては、家を失って新たに住む家も無いという最悪の事態に陥ってしまうため、そうならないためにもしっかりと検討するべきでしょう。

次回は、団体信用生命保険と保険の見直しについて解説していきます。


このコラムの執筆者
松井 大輔(マツイ ダイスケ)
住宅資金に限らず教育資金や老後資金を含めた総合的なライフプランニングについて年間200件超の個別相談に応じているお金の専門家(ファイナンシャルプランナー)

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