管理組合の理事2年目の者です。
うちのマンション理事会では、昨年から大規模修繕の検討に着手していますが、専有部分(枝管)の給水管更新も(大規模修繕の一環として修繕積立金を充てて)やろうという話になってきています。
これに対して、私は、
●専有部分は各区分所有者に管理責任があり、管理組合主体で行うべきではない。
●専有部分の枝管は各住戸毎に個別に独立して管理することが可能であり、大規模修繕と一体的に行うべき事情もない。
●そもそも修繕積立金は共用部分を共同で管理するためのもの。それを専有部分の改修に充てることは管理規約違反であり、区分所有法(第19条)違反の可能性もある。
●内装の床や壁を壊す大工事になるため区分所有者の協力が得られにくく、また、専有部分である以上、例え総会で決議しても改修を強制することもできないので(憲法第29条第1項の財産権の侵害となるため)、実効性に乏しい。
という理由を挙げて反対していますが、理事長は私の忠告には全然耳を貸さず強行しそうな気配です。いいんでしょうか? 皆様の見解をお伺いします。
[スレ作成日時]2008-10-09 00:09:00
専有部分の給水管更新を修繕積立金でやっていいの?
68:
新米理事
[2008-10-14 22:07:00]
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>専有部分の枝管を個人負担にする規約の変更決議があったとしても
重大な勘違いをしているようですね。「専有部分の枝管は個人負担」が原則です。標準管理規約第21条第1項には「敷地及び共用部分等の管理については、管理組合がその責任と負担においてこれを行うものとする」とあり、専有部分(枝管を含む)は対象としていません。すなわち専有部分(枝管を含む)については民法第717条第1項の規定により各区分所有者に管理責任があります。
それを、管理組合の責任と負担において行おうと規約変更を行うケースはあるのでしょうが、逆はないですよ。
>その決議によって特別の影響を受ける区分所有者が承諾をしなけばすることができない
上述のとおり、あり得るのは逆(個人負担→管理組合負担)という変更でしょうけど、その場合も同じですね。
仮に専有部分の配管が規約共用部分とされたら、各住戸でリフォームする際に配管は一切変更してはならないということになり、事実上水回りのリフォームが不可能となりますので、それは「特別の影響」だと言えますね。
また、総会で管理組合が一斉更新を行うとの決議があったら、全戸に強制的に工事業者を入れさせて内装や壁を壊して更新工事をするのでしょうか。そうならそれも「特別の影響」ですね。
しかし、それ以前に憲法第29条(財産権の保障)があるので、既に漏水が発生しているとか、放置すれば明日にでも漏水事故が発生することが確実な情勢であるといった緊急性・必然性がない限り、工事を強制することはできないでしょう。そうすると、規約変更はできたとしても、管理組合の責任において管理できない共用部分になります。意味ないですね。
>マンション内で意見が分かれると建物の維持管理に問題が生じ資産価値も下がるということになるので大変なことになりますよ。
今のところ意見が分かれているのは理事会だけです。マンション全体では、従前より専有部分の配管は各区分所有者が責任を持って管理することになっていますので、私としては今後ともその原則に従い対応するとの理事会方針を早期に確認するよう努めたいと思います。
>うちのMSは給水排水管工事は早くから計画修繕工事に組まれていますけど、枝管は別だとは思っていません。念のため次回の総会で聞いてみますが。
本当に枝管までが計画修繕に含まれていますか?
「枝管は別だとは思っていません」ではなく、規約及び修繕計画作成者にちゃんと確認してください。推測や思い込みで議論されても困るので。
本当に計画に組まれているのであれば、当然に「枝管は管理組合の責任と負担において管理する」と規約に規定されている、または枝管が規約共用部分とされていることが必要ですよ。そうでなければ規約に反する計画なので無効と言わざるを得ないでしょう。