注文住宅を検討しようと思っています。
ハウスメーカーも多いですが、いろいろな工法がありますよね。
木造の軸組でも、ダイライトや構造用合板を併用するものや、
輸入住宅などでは、2x4や、2x6など。
ハウスメーカーのパンフやサイトを見ても、長所しか書いて
いないので比較しづらいですし、展示場を見ても大きくて
豪華すぎるし、デザインや金額での比較しかできません。
構造は他にも重量鉄骨や、鉄筋コンクリートもあると思い
ますが、予算が合わないと思うので外しました。
たぶん、それぞれに長所、短所があると思うのですが、
建物30坪で 2000万円〜2500万円の一般的な注文住宅では、
どれがオススメか皆さんの意見を聞かせてください。
[スレ作成日時]2008-10-15 20:41:00
【構造】木造軸組・2x4・軽量鉄骨 おすすめは?
12:
匿名さん
[2008-10-16 11:40:00]
|
ただ、設計や施工のことは抜きにして、構造による大まかな特徴として考えると、
2×は、PBが四周打ち出来るので耐力壁量を大きく取りやすいです。
また、気密性が確保しやすく、高気密住宅に向いています。
その反面、面材に透湿抵抗の高い構造用合板を使う場合が多いので、壁の中に溜まった湿気が抜けにくく結露の問題が良く話題になります。また、スタッドに使用されるSPF材も湿気に強い建材ではないので、壁体内結露、雨漏りなどで壁の中に水分が入ると耐久性に問題が出やすいです。
軸組にも耐力面材を使う場合と筋交いで組む場合があります。
耐力面材を使う場合は、特徴は2×に似ていますが、PBが耐力壁とならない分、壁量が少なくなります。その反面、垂直加重を柱で受けられる(2×は加重も面で受ける)という利点があります。そのため、比較的釘保持力が弱い透湿抵抗の低い耐力面材を使えるので、同じ面構造でも2×に比べると結露に強い構造が作れます。
また、筋交いで組む軸組の耐震性は、筋交いを置く位置の設計に依存する度合いが大きいです。正しく筋交いを配置された家ならば良いですが、置き方次第で同じ壁量でも地震に弱い家になる可能性があります。壁体内結露に関しては有利な反面、気密性能の確保や保持がし難い構造です。
鉄骨は軽量鉄骨に限って言いますが、ブレース構造とユニット式の2種類の工法が主流です。
ブレース構造は柱で組んでブレースで支えるという柔構造をとっています。
なので、地震が起こったときの揺れの振幅は、他の工法よりも大きくなるけど、その分、加速度は小さくなります。なので、大きく揺れたときの対処が重要になります。制震装置などで振幅を抑えたりするのも、この構造の特徴です。
ユニット式は各ユニットが剛構造になっているのですが、ユニット間の繋ぎ目に力が集中しやすいです。重量鉄骨では、ユニット間に伝わる力を強くするため、ワザと錆を出して摩擦抵抗を高めていると言う話を聞きますが、軽量鉄骨では錆は禁物なので、どのようにして繋ぎ目の力を確保しているのでしょう。諸処の事情で軽量鉄骨は検討外だったのであまり調べていないので、詳しくなくてすいません。ただ、ここが耐震性の肝になるところだと思います。
基礎の組み方は、木造はベタ基礎が多く、鉄骨は布基礎が多いです。
基礎としては布基礎よりもベタ基礎で力をスラブに分散させる方が良いのですが、鉄骨の場合、建物の重量よりも荷重が柱などの局部に集中しやすいです。なので、基礎の立ち上がり部分を木造よりも高く取らないといけないという点と、大きな力がかかるので、ベタ基礎にするとスラブにかかる力が大きく、スラブ厚を厚くしなければならないという理由から布基礎にすることが多いです。
地盤との兼ね合いは、建物が軽く、力が集中しない構造の方が弱い地盤にも対応が楽でしょう。
また、地盤改良をしても、多くの場合はパイルを打つことになり、これは垂直荷重に関しては効果があっても、横揺れにはあまり効果はありません。地盤が弱い場合は、たとえ地盤改良をしたとしても軽い建物にした方が無難でしょう。
最後に耐久性ですが、木造の場合は、防腐性、防蟻性をどのようにするかに依存します。
一方、軽量鉄骨は防錆に依存します。軽量鉄骨では鉄骨の肉厚が3-4mm程度で、表面の約1mm厚が錆びたら、耐力が確保できなくなります。各社工場で防錆塗装していますが、現場では禿げることもあるので、それらの対処といった初期の施工や、鉄骨が熱橋になりやすく結露を起こしやすいので、結露対策が家の耐久性を上げるために重要になります。
これまで、述べたことはあくまでも一般論として、それぞれの構造の特徴を挙げたもので、それらの短所は設計や施工である程度カバーできるものだったりします。一方、正しく施工しないと長所も長所として現れなくなります。
そのようなことを考えると、大まかな構造よりも、どのような設計をして、どのような材料を使って、どのような施工をするかが一番重要なことだと思います。