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第5回 換気扇の利用は法律上の義務!換気扇の選び方を知ろう!!

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回は、結露に対してどのように対策を考えるべきかのお話で、その中において結露を防ぐためにも、換気扇はできるだけ使用すべきと言うことを挙げておきました。今回はこの換気扇について、少し詳しくお話しようと思います。

前回にも少し触れましたが、現在、家の中の「居室」と呼ばれるLDKや寝室、和室といった部屋には、24時間動くことが可能な換気扇を設置することが義務付けられています。

その理由や注意点などについて詳細を知りたい場合は、以下を参照して下さい。こちらには換気扇の種類や、それぞれのメリット・デメリットなどが記載されています。花粉症対策などにも触れています。
https://www.towntv.co.jp/2009/12/24.php

今回は24時間換気しなければならない事は前提として、家の中の省エネルギー性の実現や快適・健康的な生活の実現にはどのように換気扇を利用すべきかのお話です。

換気扇の省エネルギー性について

換気扇を24時間利用することになったことで、換気扇が家の中で消費するエネルギー量が全体に占める割合がかなり大きくなりました。ですので、換気扇を選ぶ際にはその省エネルギー性についても考慮が必要となっています。

省エネルギー性が高いということは、それだけ電気代を削減出来ることにも繋がります。しかし、換気扇には熱交換型と呼ばれる機能のついたものもあります。この機能がある換気扇を利用すると、暖冷房費を削減することも可能となり、単純に換気扇単体が動くために必要なエネルギーだけで比較できなくなります。

計算上では、冬にある程度寒い場所でないと熱交換換気扇の場合、省エネにならないという結果にもなりますので、知っておくと良いのは、

24時間換気扇は割とエネルギーを消費するが、一概に換気扇単体の省エネルギー性だけでは選べない

と、言うことを知っておくと十分でしょう。

換気扇の快適性や健康に関連する要因

換気扇は元々義務になった段階で、人体の健康に配慮されたことにより義務化されました。何に配慮されたのかと言うと、「シックハウス症候群の原因物質であるVOCを貯めないための対策」として換気扇を24時間利用することが決められたのです。

(シックハウス症候群の詳細については、こちら)

ですので、換気扇は元々そこに住む人の健康を維持するための機械ということになります。そして現在、様々な換気扇がある中で、より健康を維持するために必要な機能を備えた機器が出てきています。

例えば、その一つの例として挙げられるのが花粉を通さないフィルターを実装した換気扇の出現。最近では当たり前のようになっていますが、これも更に家の中の空気の質を良くするための対策として考えられたものです。

更に換気扇は進化し、家の中のホコリも一緒に排気してしまおうと言う発想の換気扇も誕生しています。殆ど空気清浄機に近いコンセプトです。

このように、最近では家の中の空気を如何にきれいにするかを主目的とした換気扇も提案されています。

また、換気の空気の流れを利用して同時に暖房や冷房の空気を流すことで、全館冷暖房を実現するようなシステムもあります。

更に、機械によっては加湿や除湿といった機能も併せ持った機器なども存在しています。

つまり、換気扇は元々の目的である“VOCの除去”だけを目的とした機器だけではなくなってきていて、より快適で健康的な生活を実現するための機械として利用されるようになってきています。

ですので、最近では換気扇が家の中のシステムとして、住宅自体と一体化しているようなケースも少なくありません。

このような場合、換気扇を選択する余地が施主側には無くなってしまいます。更にはシステム化されているため、その費用対効果がより分かりづらくなってしまっています。

(売る側にとって、こんなに売りやすいものは無いのですが・・・携帯の利用契約がかなり複雑なのと同じ発想ですね。)

ただ、言えることは複雑なシステムになればなるほど、イニシャルコストが高い傾向があると言うことです。

ですから基本的には、こういったものの利点としては健康維持や快適性を実現することに重きが置かれていて、元をとれるほど省エネ性に優れたものはあまり見かけません。

つまり、

換気設備に支払うお金は快適性や健康に対しての効果にお金を払っている。と、言う認識をして貰っていれば十分

です。

また、逆に『パッシブ換気』と言って、機械としての換気扇を利用せずに自然の力を利用して換気をするという試みを行っている例もあります。こちらは外部の風や、温度差などを利用して換気を行っていて、計算上必要な換気量が確保できることを証明する必要があります。
この場合だと、換気には全く電気エネルギーを利用しないので、省エネルギー性という意味では、効果がありそうです。

また、最初の設置費用などが掛からない上に、メンテナンスコストも不要ということになるので、トータルの費用面ではかなり抑えられる結果になるはずです。

ただ、機械で制御された快適性に比べると、外部の気候状況に左右されやすくなるのも確かです。

コストをとるのか、屋内の生活環境の安定をとるのか、どちらをとるのかによって、パッシブ換気にするのか、機械換気にするのかは変わりそうです。

メンテナンス面への考慮も必要

換気扇は近年、徐々に多機能化し、複雑化し、同時に大型化しています。

ですので、実際の採用にあたってはメンテナンスに掛かるコストや時間を把握しておくことも重要です。

実際に家と一体化したようなシステムの場合、メンテナンスにかなり費用が掛かるであろうシステムも見受けられます。

換気扇は基本的に消耗品です。モーターで動いている限り、必ずいつかは故障してしまいますので、それを前提に

メンテナンスがどの程度の頻度で必要なのか、そのたびにどの程度の予算が必要になるのかを確認しておくことが重要

です。

以上のように、今回は換気扇の選び方についてのお話でした。換気扇はあまりに沢山の機能が付随することになっているので、非常に比較の難しいものになりつつありますが、上記のようなシンプルな視点でもって、見てみるのが良いと思われます。

次回はこの換気扇をより効率的に機能させるために必要な気密性能に関するお話をしたいと思います。

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太田 周彰 このコラムの執筆者
太田 周彰(オオタ ノリアキ)
大手ハウスメーカーの研究開発に所属し、住宅の断熱・気密・屋内の温熱環境に関する研究・商品開発に携わる。2008年から株式会社住宅みちしるべ一級建築士事務所設立。超高断熱住宅やZEH(ゼロエネルギー住宅)にいち早く取り組む。同時に近畿大学非常勤講師も勤める。

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