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第7回 家を購入して、「損した人」の購入動機

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「時間がなかったから、とりあえずここに決めた」

「子供が小学校に入学する前に、新しい住まいを決めておきたかった」
「賃貸契約の更新時期が迫っていたので、更新料などを払いたくなかった」

住まいを探す方においては、さまざまな理由から、いつまでに住宅を購入すると、その期限を決めて探す方もおられます。

「時間がなかったから、とりあえずエイヤ!で、ここに決めた」というのは、おおよそ人生最大の買い物を行うプロセスとしては、最悪な過程であると思います。

「間取りなどは良いのだが、立地場所にどうしても納得がいかない」
「確かに日当たりが良い場所であるが、将来、目の前に家が建ちそうで不安に感じる」

このように、住まい購入の決断に違和感が拭えないのであれば、たとえ短い期間でも、あるいは、今住んでいる部屋の更新料や更新事務手数料などを支払ってでも、賃貸住宅に仮住まい、または住み続けるなどして、充分に納得がゆくまで探し続ける方が良いと助言をしています。

確かに、探し続けても、納得がゆく住宅が見つかるかどうか分からないのであれば、今決断した方が良いという意見もあります。

しかしながら、「いつまでに、新しい住まいを見つけないと」という心理的な焦りが、適切に選択する冷静な考えを阻害していると感じられます。その点に、充分気を付けるべきです。

家を探そうと思ったら、まず、貸し倉庫を借りてみる

「とにかく、時間がなかったから・・・」などと後悔しないために、住まいを探そうと思ったときにあえてお勧めしたいものが、レンタル・ストレージ(貸し倉庫)を利用してみることです。

身の回りは、必要な最低限の生活用品だけを選別して、残りは今の住まいの近く、あるいは、住みたい地域に近い場所のレンタル・ストレージに収納してしまいます。

ストレージに収納すればするほど、これから必要とする余分な間取りや部屋の広さが減りますので、新しい住まいのかたちに変化が生じてくるはずです。

他方で、転勤など、どうしても地域を異動する場合には、当面生活できる間取りの賃貸住宅に仮住まいすることをお勧めします。なるべく狭い部屋で、敷金や礼金が少ない部屋であれば、余分な支払いを少しでも節約できます。

転勤などで、引っ越しを余儀なくされる方ほど、レンタル・ストレージを借りることのメリットは高いものとなります。

そして、ストレージに収納しておいた荷物は、新しい住宅を購入したあとで、「どうしても必要なものだけ」を徐々に搬入するようにし、残りは処分していきます。

住まいの資産性に繋がる「断捨離」の心得

この、「どうしても必要なものだけ」を選別する断捨離の心得こそ、住まいの資産性に繋がる要素になるものと考えらえます。

これまでのコラムでも繰り返し述べてきましたように、少子高齢化・人口減少社会においては、利便性に関する立地性に優れる住宅こそが、「住まいの資産性」に繋がります。

子供の生誕や成長と共に、なるべく広い間取りを探し求めるうちに、どうしても「立地」に関する条件を犠牲にしてしまいがちです。

ですので、今一度、必要とすべき適切な広さと間取りを考慮し直すことをお勧めしたいです。そのことで、より立地条件を、住まい探しの優先順位に上げられるようになります。

「時間がなかったから、ここに決めた」という選択過程は、購入時期を区切るとどうしても心の焦りとともに生じ易いものです。ですので、住まいを探し始めるとともに、レンタル・ストレージを借り始めてみることをご提案致します。

ただし、「必要な最低限のもの」を選別することが、なかなか困難なものではありますが。

松本 智治 このコラムの執筆者
松本 智治(マツモト トモハル)
不動産鑑定評価システム代表、不動産鑑定士。不動産仲介から戸建て建築、宅地造成、ビル再開発、賃貸アパート大家業、エリア調査まで、不動産に関わる現場を広く経験しているのが強み。

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