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第1回 「人生100年時代」を見据えたこれからの住まい選びとは

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「人生100年時代」を見据えたこれからの住まい選びとは

「人生100年時代」
新聞や雑誌、テレビのコマーシャルなどでよく目にするフレーズとなりました。日本人の平均寿命は、この25年間でおおよそ5歳も延びました。毎年、平均寿命が約0.2歳ずつ延びている計算になります。

そのうえで、「住宅費」は、生涯付き合うことになるお金の問題です。親の実家などに住まうことなどを除けば、購入して持ち家にする、あるいは賃貸して住まうにも、どちらにしても住宅ローンの支払いや家賃の支払いなどが続きます。

将来の年金受給額も、次第に減額されることが明らかです。日本人の誰もが、将来に対して漠然たる不安を感じる時代。長寿時代、少子高齢化社会を見据えて、住まいはどうあるべきでしょうか。

筆者は、住宅購入を検討している方に対し、購入すべきか賃貸とするか、購入する際の選別のポイントなど、不動産鑑定士の視点から、住まい購入に関するアドバイスをしています。

「住宅を賢く購入することは、人生100年時代を見据えた生活設計になり得ます」その際、「どのような住宅でも買えば良いというものではなく、住宅の資産性という点に充分留意することがとても大事です」と進言しています。


家族や子供のために、「利便性」を犠牲にしないこと

「資産性のある住宅を買いたい」
持ち家を検討する方であれば、どなたも考えることです。しかしながら、これまでの住宅購入の流れは、これとは全く逆の流れで、購入に至ることが多かったのです。

子供の生誕や成長とともに、なるべく間取りが広く、価格が妥当な住宅を求めて郊外へと探す範囲を広げ、利便性を犠牲にすることもある程度やむを得ないものとして、持ち家の購入を決めていた傾向がありました。しかしながら、少子高齢化、人口減少が進む日本社会では、徐々に郊外における不動産の価値は低下し、思うような価格で売れないものとなりました。

「住宅の資産性」とは、ひとことで言えば、売りたいときに相当な価格で売却ができるかどうかどうかです。これからの住宅選びは、「利便性」を犠牲にしては「負」の財産になります。
そのためには、
・間取りの広さを求め過ぎない (家の中の物に対する断捨離の心得を)
・子供部屋のあり方について見直す (子供と住める期間は、案外短い)
・車保有の必要性について再考する (カーシェアリングはますます進む)
・家族構成が変化した後のライフスタイル (住みかえ・買い替えを意識する)
・新築にこだわりすぎない (新築住宅と中古住宅との適切な比較)
など、今一度、住まいに求める長期のライフスタイルを考慮し、我が家の住まいの在り方について見つめ直すことが必要です。


「賃貸より持ち家の方が金銭的に得」は、本当か?

上記の話しの流れからは、「では、住宅を選ぶ際の利便性の条件とは、具体的にどのようなことをいうのか?」という質問を必ず受けます。その質問に対する筆者の考えとして、「これまでの住宅購入の流れで最も犠牲にされてきた条件である、通勤の利便性を犠牲にしないことです」と申し上げています。

これからの社会構造の流れとして、高齢といえる年齢に至っても、一定期間働き続ける必然性が高まります。高齢に至っても一定年齢まで継続して働き続けるため、利便性に関する条件が犠牲にされていると、将来における生活そのものに支障をきたします。

また、「家賃の支払いがもったいないから、持ち家にした」という理由で、住宅を購入する方も少なくありません。単に、家賃の支払いがもったいないという考え方で持ち家とすることは、むしろ、金銭勘定的には損をする場合もあります。なぜなら、賃貸より持ち家の方が「金銭的に得」という結果に至るには、持ち家が将来いくらで売却できるのかに大きく依存するからです。

それゆえ、「住宅の資産性」に十分配慮せずに購入をしてしまうと、生涯に支払う住宅費としては、賃貸の方がむしろ有利であることさえあります。

このコラムでは、不動産鑑定士としての考え方も執筆内容に取り入れまして、「人生100年時代の住まい」をテーマに綴って参ります。

これから掲載します予定としましては、
〇賃貸と持ち家とは、どちらが得なのか?
〇なぜ賃貸には、充分な広さのファミリー向け間取りが少ないのか?
〇戸建てよりもマンションの方が不動産価値の下落傾向が大きい
〇土地の価格相場を簡単に調べる方法
〇買いたい地域に関する不動産の将来動向を予測する方法
〇どのくらいの物件を見て廻れば、最適な住まいは見つかりそうか?
〇住宅営業マンの誘導に惑わされないための住宅購入資金の計画法
〇戸建て住宅の「掘り出し物件」に関する考え方
〇持ち家の「資産性」は、住み替えのし易さと生涯住宅費の軽減につながる
以上のような内容を予定しています。

これからの住まいのあり方に関する考え方だけでなく、具体的な戸建て購入ノウハウなどを交えながら、綴って参ります。

どうぞ、ご期待下さい。

松本 智治 このコラムの執筆者
松本 智治(マツモト トモハル)
不動産鑑定評価システム代表、不動産鑑定士。不動産仲介から戸建て建築、宅地造成、ビル再開発、賃貸アパート大家業、エリア調査まで、不動産に関わる現場を広く経験しているのが強み。

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