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第7回 家の施工品質と瑕疵担保のお話し

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て、e戸建さんのコラムも7回目(残すところ、この記事を入れてあと4回)になりました。

これまでのコラムでは、家づくりの考え方や、概要、設計の考え方などをお伝えしてきましたが、今回は、もう少し具体的に現場の施工品質に関しての話をしていきたいと思います。

会社が無くなってしまったら?

と、本題に入る、、、その前に、まずはこの話をさせて頂きます。

ご相談者さん:

□ 『…工務店さん(小さな会社)って、将来無くなってしまう不安があって、、、』

□ 『…工務店さんって、何となく不安で…』

という相談、Rebroathomeの家づくり相談でも多く話を聞きます。

皆さまも、ハウスメーカーさん以外で家づくりを考えた時に、同じような不安を持たれたこともあるのではないでしょうか。

住宅の着工棟数が減少傾向にある中で、注文住宅(新築)を中心にしている建築会社は、全国に星の数程ありますので、今後、会社の存続が出来なくなる所も増えていくかと思います。

*実際に私が活動している愛知県でも、ここ数年で、比較的大きなところの会社さんがいくつか倒産し話題となりましたし、知らないだけで、小さな会社さんで無くなっているところも多いように感じます。

もし、会社が無くなって、その後、家に不具合が起こったら、どうしたら良いの?

と言った不安は当然出てきますよね。

会社が無くなっても全然平気??

一方で、こんな人もいます。

Aさん:『あ、○○さん(家を建ててくれた担当者さん)、どうしたんですか?』

Aさん:『…え、会社が無くなったの!!??』

Aさん:『…、、そうなんだ~、、解ったよ。…ところで、○○さんは、これからどうするの??』

と、なんとも簡単に会社が無くなることを受け入れ、まるで意に介していない様子を見せる人もいます^^;

もちろん、会社が無くなることでの不都合はあるかと思うのですが、それでも、そんなに気にしない方もいます。

…ここに関しての話をさせて頂ければと思います。

図面は残るし、保証も残る

実は、この態度をとったAさん、不動産屋さんの社長さんでした。

不動産屋さんの社長としてみれば、会社が残っていようが、いなかろうが、そんなに関係ないと思うのには訳があります。

その訳は3つ、

  1. リフォームはそもそも別の会社でお願いする
  2. 家の図面は残っている
  3. 瑕疵担保の10年間の保証

です。

ここの理解は、これから家づくりを考える方にしてみたら、とっても大切な話ですし、現場の品質にも関連しますので、そこから細かく見ていきます。

リフォームは、そもそも別でお願いする?

家を建てて、10年後、20年後の話。

● 『…そろそろ、水周りの設備を変えたいな~』

● 『…家族が増えて、各部屋が必要、…増築したい!(減築したい!)』

● 『…せっかくだから、このタイミングで間取りも変えちゃおっか!』

というリフォーム工事をしたいと思った際、皆さまならどうしますか。

これまでの流れで言えば、

じゃあ、建ててもらった○○会社さんに話を聞いてみよっか

となるのが一般的だったかと思います。

私のハウスメーカーの営業時代は、

私:『リフォームや補修に関しては、弊社はリフォーム業界でも大きな会社を子会社としてもっていますので、将来に渡って安心して頂けます。』

という話をしていました。

ですが、今はその話もあまりできません。

理由は、

● 建てた会社でリフォームするよりも、リフォーム業者比較サイトなどをつかった方が、リフォーム費用は安くなる事が殆ど!
● リフォーム業者比較サイトの相当な充実。
 *今ではアマゾンでもリフォーム工事を依頼できる時代ですよね。

この二つです。

つまり、そもそもの話としてリフォーム工事に関しては、建てた会社に縛られない、よりオープンな形になってくる事が考えられます。

*実際にリフォーム比較サイトは年々数も増えてますし、利用者さんも増えてきている状況で、私のブログでリフォームの対談記事がありますので、こちらも参考にしてください。

【リショップナビ対談企画】インターネットでリフォーム業者を探す!?

建ててからの定期点検、アフターメンテナンスも外部でお願いする時代に!?

また、会社が無くなったら、

● アフターメンテナンスはどうするの??
● だれが点検してくれるの?

という不安も出てきますよね。

ですが、ここに関しても、色々な選択肢が出てきている状況で、

● 建築会社さんが、アフターを別の会社さんに外部委託をしているケース。
● インターネットから個別でアフターをお願いできる。

ようになっています。

小さな建築会社さんは、アフターメンテナンス、定期点検は弱い部分とされていましたが、こちらの流れも変わってきました。

上記のように、会社として、外部委託するような取り組みも増えてきていますし、(まだそこまで多く無いかもですが、)インターネットで調べて頂ければ解りますが、点検も個別でお願いできる時代にもなってきています。

ここは現場品質とは関係ない話なので、これぐらいにしておきますが、そういった便利な時代になっていることは知っておきたい所ですし、会社が無くなっても…何とかなるかな??とも思える話ではないでしょうか。

さらに

図面がしっかり残っている!

昔の家づくりは、正確な図面はなく、家を建てた大工さんしか、その家の壁の中身が解らない!

という時代がありました。

ですが、今は、どこで家を建てたとしても、ある程度の図面がキッチリ残り、その図面が正確に施工されている状況です。

また、今は、どの会社で建てても、瑕疵担保の保証というものがあります。(全部の会社というと語弊がありますが、殆どの会社であてはまります^^;)

結論から言えば、

● どの会社さんで家を建てたとしても、図面がしっかりと残っている。
● 図面と実際の家の構造で相違がでない

という状態が保たれることになります。(瑕疵担保に関しては後述します。)

【家の図面があり、実際の家も整合性がある】

であれば、リフォームは、どの会社さんでも対応できる!という話です。

*逆に、ハウス―カーさんのようにクローズドな独自の工法を採用されている場合、他のリフォーム会社さんでお願いするのが難しい工事が出てくる可能性もありますが…それでも大方のリフォーム工事は何処でも出来るようになってきています。

瑕疵担保保証の10年の保証

そこで、その瑕疵担保保証の話もさせて頂きますね。

こちらも是非知っておきたい知識です。

そもそも、この瑕疵担保保証の10年の保証とはどういったものなのか?

ですが、

瑕疵担保保証:保証期間中に施工会社が倒産してしまった場合でも、法律で義務付けされた瑕疵担保責任を履行できるように、保険法人が代わりに瑕疵担保責任を引き継ぎます。 この保険を受けるには、保険法人に加入している施工会社に工事を依頼し、個々の建物に対して保険の適用を受けることが必要です。

解り易く言えば、

『会社が倒産して無くなっても、もし重要な瑕疵(不具合)が見つかった場合は、保険会社さんがその会社の代わりに、全て直しますよ!』

です。

*解り易い説明のパンフレットがJIOさんから出ていますので、URLを貼っておきます(http://www.jio-kensa.co.jp/insurance/builtnew/common/pdf/my-home01_16.pdf)

因みに、

瑕疵担保は10年の保証が基本ですが、10年後に一定条件を満たせば、さらに5年、10年と延ばすことも可能になっています

つまり、街の工務店さんでも長期保証が保証される時代でもあります。*大手ハウスメーカーさんが独自で付けている長期保証と比べても遜色が無い状況になっていたりもするんです。

はい、この話は、ご存知の方も多いかもしれません^^

では、少し見方を変えてみたいと思います。

この瑕疵担保保証をつける保険会社さん側から考えてみましょう。

当然ですが、保証会社さんとしても、『どこの会社でも、どんな家でも、何でもOK!!で保証を付けます!』とはなりません^^;

10年の保証を付ける為に、図面チェックから現場チェックまでするのです

通常は、

● 図面のチェックをした上で、

● 現場で、基礎の配筋検査

● 骨組みの上棟後の躯体の検査

の三重のチェックを行った上で、問題なければ瑕疵担保保証をつけています。

つまり、最低でもこの部分に関しては第三者が検査を行っているのです

お施主様としてみたら、これだけでも『主要構造部分は図面と一致するんだ』という安心感もあったりするのではないでしょうか。

もちろん、本当にしっかりと細かい検査が必要な場合は、別で検査機関さんにお願いする必要が出てきますが、家の土台となる、“基礎”と“構造躯体”が図面通りに出来ているか?は見てくれている訳ですね。

はい、だからこそ

● どのリフォーム会社さんでも対応できる状況が確保できる。
● アフターも外部で依頼できる時代。

となっているんですね。

*建築会社さんと話をされる際は、瑕疵担保の保証会社がどこですか?と聞いて頂き、その会社さんを調べてみて下さい。

それぞれの保証対象期間をチェックしてみよう!

すみません、もう少し^^;

こちらもごちゃ混ぜになってしまっている方もいるかもしれませんが、保証期間はその部材によって、かなり違いがあります。

瑕疵担保で保証されるような“主要構造体”に関する保証に関しては、10年、20年とあったりしますが、例えば、建具(ドア)の保証期間に関しては、どの会社さんでも1~2年ですし、基礎は10年間、壁紙も1年間の期間だったりもします。

*通常は供給メーカーさんがその保証を付けていることが多いです。

こういった個別の保証期間は、知っておくべき項目ですので、契約前にもし説明などが無かった場合は、こちらから説明をしてもらうようにいたしましょう^^

現場の施工品質を高める、で出来る事!!

はい、ここまでで話が長くなってしまいました^^;

上記の話を読んで頂ければ、今の時代、一定基準の施工品質は守れらやすくなっていることがご理解頂けるのではないでしょうか。

そちらを知って頂いた上で、さらに現場の施工品質を高める為には?を考えていきたいと思います。

細かい、現場チェック方法(情報)は、インターネットで叩いても出てきます。

□ 基礎工事

● コンクリートの被り圧は6㎝以上あるか?
● ベタ基礎のスラブ圧は15㎝あるか?
● 配筋の現場カットはないか?
● 基礎天板の水平チェック

□ 上棟時の骨組みチェック

● 上棟時のボルトの閉め忘れは?
● 資材の管理方法は?
● 防水シートの施工不良はないか?
● 釘打ち不良は??

□ 断熱材施工、防水のチェック

● 断熱材の敷かれ方は均一か?
● 胴縁は通風が確保されているか?
● 断熱材の濡れはないか?
● 未施工はないか?

□ 完成検査

● 基礎下の幅は確保されているか(ゆくゆくのメンテナンスのため)
● 基礎のズレはないか?
● 窓サッシは垂れていないか?
● クロスなどの切れはないか?

などです。

今の時代、インターネットで調べて、やろうと思えば、お客様でも細かく現場チェックすることが出来ます。*本当は細かいチェックシートがあるのですが、こちらは少し公開が出来ないのでお許しください。(個別でお送りする事は可能なので、もしご興味あればお問合わせください。)

大工さんと仲良くなる&現場監督さんに足しげく通って貰う

ですが、上記のようなことを自分でしようと思うと、

● 『何となく、あなたたちの会社を信頼してません!』という意思表示のように思われてしまう事もあります。
● また、そのチェック方法を調べたり、実際に現場に通ったりする労力と時間の問題もあるかと思います。

会社さんとしては、『僕たちの事をもっと信頼してくれてたら…』と思われる場面も出てきてしまいますので、これはこれで何となく寂しい所もあります。

そこで、皆さまが簡単にできて、品質を上げることを考えてみます。

ポイントは2つ、

● お施主様から大工さんへのお茶出し
● 現場監督さんに現場に沢山来てもらう

です。

お茶出しに関しては、大工さんと仲良くなることが目的として出来た風習ですので、嫌がらずに、建築現場にお茶を運んで頂き、その時に大工さんに声かけをしてもらう。

少しづつでも、仲良くなれば、『お施主の○○さんの家だから!』と現場の大工さんも力の入り方が変わってくるのは、実際に何人もの大工さんから聞いている話です。

*時間がない時は、朝クーラーボックスにお茶を入れて、簡単な一言の手紙を入れて置くなどでも良いですよね。

現場監督さんと一緒に現場を見る

また、現場を見るのであれば、その都度、現場監督さんと一緒にみるようにダンドリをしましょう。

もちろん無理に何度も行ってもらう必要はありませんが、
必要なタイミング

● 基礎工事(2回:配筋時、コンクリートを打った後)
● 上棟時(1回)
● 断熱施工時(1回)
● 防水チェック時(1回)
● 完成前

で、一緒に現場を見てもらうだけでも、現場の品質はかなり向上するかと思います。

お施主様が現場監督さんに、『一緒に現場を回ってもらい、簡単でも良いので説明して欲しい』のお願いを事前にして頂ければとも思います。*このタイミングというのは無いですが、現場で一緒に打合せが出来る、というのは大切な要素です。

大工さんの作業時期を考慮する

その他にも、大工さんの作業環境を考えてみるのも一つです。

● 極端に暑い夏の日に屋根工事をする
● 寒い時期に塗装工事をする
● 繁忙期は避ける(工事が集中する時期)ことで、全体の荒れをなくす
 *繁忙期:9月末に完成、3月末に完成などの時期

など、実際に大工さんが工事する状況をイメージして頂き、適切な作業環境に関してはこちらでも配慮して頂くことも現場品質を上げる為には必要です。

最終的には、現場でしっかりと造ってくれるか?がやはり家づくりにおいては大切です。

最後は第三者のプロに任せる

また、これは、上記の流れを考えると、あまり良い方法ではないかもしれませんが、

● どうしても工事会社が信頼できない
● 現場に行く時間が全くない

といった場合もあるかもしれません。

そういった時は、現場検査のプロにお願いするのが良いかと思います。

20~30万円ぐらいのお金はかかりますが、報告書も含めて安心できるかと思います。

また、建築会社さんの中には、全邸で自ら第三者機関を入れている場合もありますので、そういった建築会社さんを探すのも一つですね(瑕疵担保の検査とは別です。)

まとめ

先回のコラムで、気密・断熱性能を高める為の3種の神器というのをご紹介しましたが、そういった設備で品質を上げる方法というのもあります。

是非、今回のコラムと併せて、先回のコラムも読んでみて下さい^^

また、私が書いている家づくり教室というブログでも施工品質に関する記事を書いていますので、そちらも併せてお読み頂けると、よりご理解も深まるかとも思うので、ご参考まで。

参考ブログ1:欠陥住宅を無くすための三つの注意点

次回のコラム(8回目)は間取りの勉強になるような記事にしていきたいと思います^^

山本広高 このコラムの執筆者
牧原 央尚(マキハラ テルヒサ)
愛知県を中心に家づくり相談を行っているTERRACE.R(株)代表取締役。大手ハウスメーカーで5年半の営業経験後、2010年から家づくり相談サービス「Rebro at home」を行っており、これまでの相談実績は1000件以上。一件一件の相談に対して、個別で長くフォローしてきた経験から、家づくりの考え初めから完成までの一連の期間に起こりうる、問題点などを解決してきています。 建築会社の探し方、お金の事、間取りの事、インテリア、エクステリアの事、現場が始まってからの事など、家づくりに関しての専門家として、公平中立な立場からアドバイスしています。

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