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第3回 大和ハウス工業株式会社の評価

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イワハウスは大和ハウス工業グループの住宅部門であり、大和ハウス工業株式会社が正式社名です。

企業自体としてはロードサイド店舗・マンション分譲・物流などが主流で、いまや3兆円超え企業です。

ダイワハウス総合評価:★★★(2.89)
耐震:★★★(3)
断熱:★★★(3)
気密:★★(2)
耐火:★★★(3)
遮音:★★★(3)
耐久:★★★★(4)
設計自由度:★★★(3)
施工力:★★(2)
アフター体制:★★★(3)

積水ハウスがシャーウッドという木造住宅をスタートさせ、それに対抗すべく2001年に木造建売を主業とする大和団地を吸収合併し、木造住宅を商品化しましたが鳴かず飛ばず・・木造商品では、グランウッドがありますが、苦戦をしているようです。実際に当方のインスペクションでもここ10年間は木造のインスペクションの依頼は発生していません。

著名な建築家の名前を冠にした商品を売り出した過去もありますが、こちらもいつの間にか消えてしまい、商品力としては低迷の時代が長かったように思います。

息を吹き返したのは、商品力ではなく役所広司を抜擢したテレビコマーシャルではないでしょうか。その後も唐沢寿明・岡田准一・松坂桃李等々、テレビコマーシャルに相当注力しているようです。Xevo(ジーボ)シリーズでやっとダイワハウスのブランドが確立した印象です。

その後も、竹野内豊が登場し「天井が高いっていいよ」でジーボΣ、上野樹里が防犯対策を前面に出したD-ROOMの賃貸住宅シリーズ等々、タレントを前面に出したソフト面でのCMが続いています。

軽量鉄骨のジーボΣが主力ですが、重量鉄骨のスカイエという商品もあります。しかしながら、商品力の特徴・魅力といった点では、積水ハウス・ヘーベルハウス・パナホームに後れを取っているといえるでしょう。

実際に、鉄骨メーカーとの3階建での競合案件では、他社は重量鉄ですが、ダイワは軽量鉄骨でのコストメリットのみの提案が目立ちますので、他社との比較がしづらいのがエンドユーザーの正直な意見ではないでしょうか。

ダイワハウスに限らず、鉄骨系ではヒートブリッジ(熱橋)が問題となります。

カタログ上では、ヒートブリッジ対策ができているかのような表現をしていますが、実際の現場検査ではカタログでは表現できない箇所のヒートブリッジの是正を多く指摘しています。そのほかにも、断熱材の施工不良が目立つメーカーです。

また鉄骨の防錆塗装は工場で当然実施済みですが、運搬中や鉄骨の建て方の際に傷が付き、防錆塗装が剥げる箇所の補修は現場にてスプレー補修としているので、あまり感心しません。

施工はヘーベルハウス・積水ハウスのように子会社の施工部隊はなく、工務店一括発注ですので、各工務店のスキルによる現場施工のバラつきが大きく目立つように思います。

実際のインスペクションでの問題事例は次のとおりです。

ジーボΣの上棟検査時に発覚した事例です。写真では分かりづらいかもしれませんが、商品名になっているΣの部材が曲がって出荷されたものを、そのまま施工しています。

上記写真の緑線が建物の壁ライン、赤線が鉄骨ラインですので曲がっていることが分かります。
もちろんこのフレームは取り外し、正しいフレームに交換対応してもらいました。

次に、断熱施工の問題ですが、天井断熱材の施工不備指摘は多いです。

上記のとおりサーモカメラで計測すると一目瞭然ですね。
このような箇所は当然、現場で断熱材を追加してもらいます。

カタログや営業トークなど、理論上の話と現場施工との乖離が大きいので注意を要するメーカーです。

大和ハウス工業株式会社の評価は以上です。
次回はホームインスペクションでの実体験に基づいて、ヘーベルハウス(旭化成ホームズ株式会社)を評価します。

市村崇 このコラムの執筆者
市村崇(イチムラタカシ)
一級建築士・ホームインスペクター。大手HMの現場監督を経て2007年に設計事務所・工務店を設立、10年間で500棟以上の施工管理を行う。2013年に(社)住まいと土地の総合相談センター副代表に就任。建築トラブルを抱える多くのクライアントの相談に乗る傍ら「絶対に後悔しないハウスメーカー&工務店選び 22社」など多くの本を企画、執筆している。

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