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第12回 ミサワホーム株式会社の評価

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967年10月に設立。現在のホームページには(旧)ミサワホームと記載されています。もともとは、三沢千代治氏によって設立され、ミサワホーム自体は商品開発・広告宣伝・資材提供などをおこなうメーカーで、実際の販売施工は全国に代理店を登録させたFCでした。

商品の特徴はなんといっても接着剤で接合した床・壁パネルから構成される「木質パネル接着工法」です。

ミサワホーム 総合評価:★★(1.67)
耐震:★(1)
断熱:★(1)
気密:★★★(3)
耐火:★★(2)
遮音:★★(2)
耐久:★(1)
設計自由度:★★(2)
施工力:★(1)
アフター体制:★★(2)

都市型デザインを取り入れたことが人気となり、ミサワホームO型の家を発表して認知され、その後「蔵」シリーズで人気を不動のものとしたといえるでしょう。意匠を基軸としたプレハブメーカーの先陣で、いわゆるハウスメーカーの先駆者的存在ではないでしょうか。

ところが、バブル時期に定期借地権の不動産分譲で拡大路線に走り、同時に代理店同士の過当競争が起きました。東京エリアでも数社の代理店が存在し、代理店同士が競合をして(たとえばAミサワホームとBミサワホームが競合)、全く同じ商品なのに値引き額が大幅に違うといったことが起き始めました。

結果として拡大路線で取得した不動産のバブル崩壊で不良債権を抱え込み、結局2004年に産業再生機構の支援を受けることとなりました。この時も、三沢千代治氏と支援側のトヨタ自動車との間で確執があったと耳にします。

最終的には、三沢千代治氏が引き下がりトヨタ自動車の支援により再スタートとなった経緯もあるので、冒頭の(旧)ミサワホームとホームページに記載あるのはそのような経緯からでしょう。HPでも確認できますが、現在の役員をみればトヨタ自動車の方がかなりの人数です。

さて建物の基本は、木質パネル接着工法でこの50年間ほとんど変わっていません。多くのハウスメーカーは大きな地震災害が発生した後、何度か仕様改定をしてきていますが、ミサワホームの基本構造に大きな改定はないといえます。また、ミサワセラミックホームという鉄骨造の商品もありますが、1時期に比べて受注は激減しているようです。

施工は工務店発注がほとんどで、代理店時代のなごりだろうか、工務店のスキルによる施工品質のばらつきが大きく目立ちます。

以前、引き渡し後の漏水等のクレームでの調査依頼では、内部を確認するために一部解体を実施しました。すると、上下階の壁パネルをボルトで締め付ける工法なのですが、木痩せしてナットが緩んでいる事例を確認したり、内部の石膏ボードのビス打ちの施工がマニュアル通りに施工されていない事例も目の当たりにしたことがあります。

セラミックでは外壁セラミックパネルのひび割れによる漏水も過去に散見されています。

営業段階では担当者も紳士的で、プレゼンテーションが大変上手で顧客受けはいいのですが、それに惑わされないようにすることも必要かなと思います。


下記の写真は不具合事例ですが、パネルを緊結するためのボルトにナットが無い!!なんてことも・・

こちらは、セラミック外壁の漏水確認です(サーモカメラで温度変化を確認)

ミサワホーム株式会社の評価は以上です。

次回は、これまでのハウスメーカー評価をまとめて追加解説をします。

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市村崇 このコラムの執筆者
市村崇(イチムラタカシ)
一級建築士・ホームインスペクター。大手HMの現場監督を経て2007年に設計事務所・工務店を設立、10年間で500棟以上の施工管理を行う。2013年に(社)住まいと土地の総合相談センター副代表に就任。建築トラブルを抱える多くのクライアントの相談に乗る傍ら「絶対に後悔しないハウスメーカー&工務店選び 22社」など多くの本を企画、執筆している。

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