広告を掲載

第2回 自分の購買時の癖を知って冷静に買えるようになろう その1:希少な物件が気になる!

  • facebook
  • twitter
  • hatena
  • LINE
ンサルタントの山本広高です。
前回は簡単な自己分析を行い、行動パターンを知る、ということを目的にコラムを書かせて頂きました。第二回は「自分の購買時の癖を知って冷静に買えるようになろう その1:希少な物件が気になる!」です。

スーパーの特売や、デパートの催事場、閉店セールにて、限定100食、残り30品、といったフレーズをよく見かけると思います。今、買わないと手に入らない!入手困難だから、多少高くても欲しい!みなさんもこういった心理で購買行動を起こしたことあるに違いありません。

住宅においても、あるエリアが販売されていて、次々に購入されていく様を見ればより購買意識が高まります。しかも、南向き角部屋といった数が限定されている物件に至っては早々に売り切れる可能性も高いため、気になる方も多いことでしょう。

これは希少性の原理、と呼ばれる心理の一つです。前回の自己分析においては、プロモータータイプ(勇)の方がこの希少性により影響を受けやすいため、知っておいて損はない心理学です。

Pプロモータータイプ(勇)の場合

特に住宅販売する側が訴求するポイントは大きく3点です。

  1. 数の希少性
    数に限りがあるため、購入を決断しなければ、すぐに売れ切れてしまう。
  2. 時間の希少性
    早く購入を決断しなければ成約を検討している方が別にいるので、もしかしたら手に入らないかもしれない。今月いっぱいまで購入者に100万円分の家具や設備の割引キャンペーンを行っている。
  3. 場の希少性
    この住宅環境、このエリアでこの物件はもう出ない。半径1km以内に病院、学校、スーパーがある物件はこの近辺では珍しい。

希少性を前面に出している販売物件ならば、少し立ち止まって検討してみる時間を作りましょう。

住宅含め、モノに限りがあるのはもちろんですが、高すぎる、安すぎる、ということはないでしょうか?
ちょっと高いかな、と思った物件に対しては、代替のものと比較しましたか?安すぎる理由は何かを妥協していることがあります。立地や土地の形状かもしれませんし、家の向きや、地盤そのものの弱さかもしれません。それをきちんと検証し、納得していますか?

本当に今、決断しなければならない物件か、だれかに相談されましたか?
期間限定というキーワードに魅かれて購入するのは悪くはないですが、その期間限定の中身について検証されましたか?本当に必要なものが含まれていますか?

利便性が高いのは良いことですが、優先順位を上げて大丈夫でしょうか?
いかにも便利そうな施設が近くにあっても、近いから希少性が薄まって行かなくなる、ということもあります。あって便利そうな施設や名所、何度も利用するイメージはありますか?

こう書いてしまうと、冷静になればなるほど購入できなくなる、、、という方もいらっしゃるかもしれません。上記に書いたのは“冷静に販売側の言っていることを理解し、適切な判断をするため”に他なりません。

重要なのは、当初考えていた自分自身の購入における優先順位を崩して購入しようとしていないか、という点です。
どうしても南向き東側の物件がいいと思っていたのに、結果購入したのは西向き物件だった。駅から徒歩10分以内の立地を探していたのに郊外の物件を購入した。希少性の原理にはまってしまうと、こういった思いもよらない購入判断をしてしまうことがあります。

特に住宅の購入は人生における大きな決断を迫られるイベントの一つです。
ワクワクして雑誌やムック本などの情報誌を読み漁り、ネットで情報を収集していると、買うことが前提で話が前に進むために冷静になること自体が難しくなってしまいます。いいなと思った物件に対して親族や友人が物件の批判をしようものなら敵視してしまうこともあります。

購入を検討しはじめたら、是非とも希少性の原理を思い出してください。少しでも冷静に判断して購入し、満足した住生活になることを祈念します。

次回は
「3.自分の購買時の癖を知って冷静に買えるようになろう その2:機能性、環境、コストに納得!」
です。アナライザータイプについてより深い解説をします。ご期待下さい。

山本広高 このコラムの執筆者
山本広高(ヤマモトヒロタカ)
株式会社THINCESS代表取締役。JIMC日本統合医療センター四ツ谷なかよし鍼灸院を経営。様々な業種における販売支援、新事業立ち上げ支援を行う現場重視のコンサルタント。

コラムバックナンバー