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第26回 NISA(ニーサ)

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回、前々回と投資信託について解説してきましたが、今回から投資をしていく上で是非活用しておきたい制度、”NISA”や”つみたてNISA”、”iDeCo”について解説していきます。

前回、前々回と投資信託について解説してきましたが、今回から投資をしていく上で是非活用しておきたい制度、”NISA”や”つみたてNISA”、”iDeCo”について解説していきます。

「NISA(ニーサ)という言葉はよく聞くけれどいまいちどんな制度なのかわからない」
「とりあえず口座を開設してみたけどまだ使っていない」
という方も多いのではないでしょうか。

NISAの制度は難しくはありませんが、まだ十分に浸透してはいないというのが実感としてあります。よく勘違いされる点として、NISAと株式や投資信託をひとくくりに同じようなものとして認識されている方もいますが、NISAは制度の名前であり、株式や投資信託は金融商品です。

つまり、NISAという制度を通して(NISA口座内で)株式や投資信託に投資するというかたちになります。

通常、投資信託や株式に投資した場合、買った時の価格よりも売った時の価格の方が高くなり利益が出た場合、その利益に対して約20%の税金がかかってきます。

これをNISAの制度を使って(NISA口座内で)投資した場合、一定の金額内であれば利益が出ても税金がかからなくなります。

つまりNISAとは、簡単に言うと投資で得た利益が非課税になる制度の事です。

では、いくらまで投資しても非課税なのか?
利用できる条件は?などについて下記の表にまとめてあります。


詳細について順番に解説していきます。

■120万円まで配当金や譲渡益が非課税
先程の説明の通りNISAを活用した場合、利益に対して非課税になるのですが、いくら投資しても全て非課税となるわけではなく、上限額が設けられており、『年間120万円の投資額』までと定められています。※2015年以前は年間100万円まで

この120万円の枠は、一度その年に120万円投資したら、その年の途中でいくらか売却したとしてもそれを再利用することはできません。

また、ある年に120万円の枠を全て使わなかったとしても、余った分を翌年に繰り越すことも出来ません。

■途中で売却する事に特に制限はなく、いつでも売却することができます。

■非課税の期間は最長5年間となっており、5年経ったら、①もう一度そのまま翌年の非課税枠に移す(ロールオーバーと言います)②通常の課税口座に移すの選択となります。

① 翌年の非課税枠に移す(ロールオーバー)

この場合、残りの60万円の枠はその年に新たに投資することが出来ます。また、投資した株式や投資信託が値上がりして非課税期間終了時の評価額が120万円を超えたとしても、この場合は全て翌年の非課税枠に移すことが出来ます。ただしその年は120万円の枠を全て使った事となり新規に投資することは出来ません。

② 課税口座に移す
非課税期間の5年が終わった後に、通常の課税口座に移すという選択肢もあります。この場合、非課税期間が終了して課税口座に移す際の評価額が新たに取得した価格となり、その後の売却価格によって課税されるかどうかが決まります。

非課税期間終了時の評価額よりも価格が上がった状態で売却した場合は課税され、価格が下がった状態で売却すると課税されません。

■毎年120万円の枠を5年連続で使うことによって最大600万円の非課税投資総額となります。

まとめると下記の図のようになります。

【注意点】

また、NISAの注意点としては、下記が挙げられます。

■新規投資が対象となり、現在NISA口座以外の口座で保有している商品をNISA口座に移すことはできません。また、NISA口座で保有している商品を他の金融機関のNISA口座に移すこともできません。

■一般の課税口座の場合、利益が出るとその利益に対して税金がかかってきます。逆に損失が出た場合には、他の口座で利益が出ていたらその損失と利益を相殺して税金がかからないようにすることが出来ます。これを損益通算と言います。

例えば、A口座で100万円の損失が出て、B口座で50万円の利益が出た場合、確定申告することによって、B口座の50万円の利益をA口座の100万円の損失で相殺して税金がかからないようにすることが出来ます。

また、引ききれなかった残りの損失分50万円は、翌年以降3年間その損失を繰り越すことも出来ます。つまり、翌年20万円の利益が出て、その翌年30万円の利益が出たとしても、残った50万円の損失分をつかって相殺することが出来、税金がかからないようにすることが出来ます。しかし、NISAの場合、この損益通算と繰越控除が出来ません。

つまり、NISA口座で損失が出たとしても、他の口座で保有している株や投資信託の利益と相殺(損益通算)することはできません。

■NISAの非課税期間終了時に保有資産が値下がりしていた場合には、課税口座に移すことによって税金がかかってしまう場合があり注意が必要です。

例えば、下記図のようにNISA口座で株式を120万円で購入し、5年の非課税期間終了時に100万円に値下がりし、この時点で課税口座に移した場合、取得価格は100万円とされます。その後、①100万円から130万円に値上がりして売却した場合には利益の30万円(130万円-100万円)に課税されます。②100万円から80万円に値下がりして売却した場合は利益がないので税金はかかりません。


以上が、NISAの概要になります。

NISAを利用するためには、銀行や証券会社にNISA口座を開設する必要がありますが、手続きはそれほど難しくなく、開設したい金融機関のホームページ上でも申し込む事が出来ます。本人確認書類等の必要書類を郵送もしくはアップロードして口座開設を申し込めば大丈夫です。

利益が出た場合に約20%の税金がかからなくなるというのは、かなり大きなメリットではないでしょうか。もし、これから投資を始めたいという方は、上記の注意点に気を付けながら是非NISAを積極的に活用してみて下さい。

また、まとまったお金で投資するのではなく、コツコツ積立投資をしたいという方は、iDeCo や2018年からはじまったつみたてNISAがおすすめです。

次回はつみたてNISAについて解説していきます。

松井大輔 このコラムの執筆者
松井大輔(マツイダイスケ)
住宅資金に限らず教育資金や老後資金を含めた総合的なライフプランニングについて年間200件超の個別相談に応じているお金の専門家(ファイナンシャルプランナー)

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