広告を掲載

第14回 お父さんやお母さんが亡くなった時に受け取れる遺族年金

  • facebook
  • twitter
  • gplus
  • hatena
  • LINE

族年金とは、万が一の場合の公的な保障であり、年金制度の一つです。

若いうちに死亡する確率は低いと思いますが、例えば男性の場合ですと65歳までに10人に1人は亡くなるというデータが出ています。そう考えると、決して万が一という確率ではないでしょう。もし、生命保険に加入して死亡時の経済的リスクに備えておきたいとなった場合、必要な保障額は下記式で計算できます。遺族年金がいくら受け取れるのかを知っておくことによって、自分がいくらぐらいの保障をもっておけば良いのかがわかります。

生命保険を検討する際の必要保障額=万が一の時の必要生活費-遺族年金受給額

遺族年金は大きく分けると遺族基礎年金と遺族厚生年金の2つがあります。
亡くなった人がどの年金に加入しており、どういった家族状況かによって、それぞれ条件を満たしていれば、遺族基礎年金と遺族厚生年金2つのどちらか、または両方が受給できます。

遺族基礎年金
遺族基礎年金とは、亡くなった人が自営業者などで国民年金加入者であった場合に受給出来ますが、18歳未満の子供がいる子育て中の家庭しか受給出来ません。平成26年3月末までは、国民年金に加入していた夫が亡くなった場合に妻が受け取れ、逆に妻が無くなった場合に夫は受け取れませんでしたが、平成26年4月より父子家庭も受給出来るようになりました。

遺族厚生年金
遺族厚生年金とは、亡くなった人が会社員や公務員などで厚生年金加入者であった場合に受給出来、遺族基礎年金に上乗せされて受け取ることが出来ます。また、条件を満たせば子供が18歳になり遺族基礎年金が切れた後、遺族厚生年金の中高齢寡婦加算が受け取れます。

【遺族基礎年金の受給条件】

障害基礎年金とは、障害の原因となった病気やけがの初診日に、国民年金に加入していた人が受給することができます。また、国民年金に加入前の20歳未満で障害を受け、その状態が続いている人にも支給されます。障害基礎年金は1級と2級があります。

■給付条件
1老齢基礎年金を受給中の人
2老齢基礎年金の受給資格期間(25年以上)を満たした人
3国民年金に加入中の人
4国民年金に加入していた人で日本国内に住所があり、かつ、60歳以上65歳未満であった人
※3,4の場合は、さらに下記の保険料納付要件を満たす必要がある
亡くなった日の2ヶ月前までの被保険者期間の中で、保険料納付期間と保険料免除期間の合計が3分の2以上であること。または、死亡日が平成38年4月1日前の場合、亡くなった日の2ヶ月前までの1年間に保険料支払いを滞納していないこと

■給付対象
・子のある配偶者または子
子とは、下記に当てはまる子
・18歳到達年度の末日(3月31日)を経過していない子
・20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の子

【遺族厚生年金の受給条件】

遺族厚生年金は、例えば、会社員や公務員(厚生年金被保険者)であるお父さんやお母さんが亡くなった場合に、残された配偶者やその子が受給できます。遺族厚生年金の場合は、子供がいない夫や妻も受給できます。ただし、残された妻が30歳未満の場合は5年間しか受け取れず、夫は妻死亡時に55歳以上でないと受け取れません。

詳細な条件は下記のようになります。

■給付条件
1障害厚生年金(1級、2級)を受給中の人
2老齢厚生年金を受給中の人
3老齢厚生年金の受給資格期間を満たした人
4厚生年金に加入中(在職中)の人
5厚生年金に加入中(在職中)の傷病がもとで初診の日から5年以内に死亡したとき。
※4,5の場合は、さらに下記の保険料納付要件を満たす必要がある

亡くなった日の2ヶ月前までの被保険者期間の中で、保険料納付期間と保険料免除期間の合計が3分の2以上であること。または、死亡日が平成38年4月1日前の場合、亡くなった日の2ヶ月前までの1年間に保険料支払いを滞納していないこと

■給付対象
死亡当時、死亡した人によって生計を維持されていた下記の人が対象となり、優先順位の高い人が受給出来ます。

※夫の死亡時に、30歳未満で子のない妻は、5年間の有期給付となります
※夫、父母、祖父母については、死亡当時55歳以上であり、遺族厚生年金の受給開始は60歳からとなる。ただし、夫については遺族基礎年金を受給中の場合に限り、60歳前で遺族厚生年金を併せて受給出来ます
※死亡当時、胎児であった子も出生以降に対象となります
※孫とは婚姻していない次の者に限ります
・死亡当時、18歳になった年度の3月31日までの間にあること
・20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の子

中高齢寡婦加算の受給条件
下記要件を全て満たす必要があります。
・夫の死亡当時、夫によって生計維持されていた妻であること
・長期要件による遺族厚生年金の場合は、夫の厚生年金被保険者期間が20年以上あったこと
・夫の死亡時に妻が40歳以上65歳未満であるか、もしくは夫の死亡当時は40歳未満だったが、40歳に達した時に遺族基礎年金の支給対象となる子がいること

【受給額】

遺族基礎年金の受給額は一律で、平成30年4月時点では779,300円+子の加算となっています。また、18歳未満の子供(1級・2級障害者の場合20歳未満)の数によって下記の金額が加算されます。
・子供が1人の場合:224,300円
・子供が2人の場合:224,300円×2人
・子供が3人の場合:224,300円×2人+74,800円
※3人目以降の子供は、子供1人につき+74,800円ずつ加算

遺族厚生年金の受給額は、亡くなった人が受取れるはずだった老齢厚生年金の3/4の金額で、収入や被保険者期間によって異なります。収入が高ければ高い程、被保険者期間が長ければ長い程、受給額は多くなります。ただし、被保険者期間が300月(25年)未満の場合は、300月とみなして計算されます。

中高齢寡婦加算の金額は、遺族基礎年金の3/4の金額であり、平成30年度時点では年額584,500円となっています。

遺族基礎年金と遺族厚生年金の概算の金額を下記表にまとめてありますので参考にしてください。※遺族厚生年金の被保険者期間は300月としてあります。

■自営業者(国民年金加入者)の場合

■会社員、公務員(厚生年金加入者)の場合

例えば、子供が2人の家庭で夫が死亡した場合の遺族年金受給例は下記のようになります。

遺族年金の受給額は、家族状況や職業、年収などによって変わってきます。
生命保険に加入する際に、遺族年金の金額を計算して検討したという人は意外と少ないのではないでしょうか。必要な生活費から遺族年金受給額を差し引いた必要保障額を、生命保険で補うというのが基本となりますので、もし、計算した事がないという人は今回のコラムを参考にして計算していただければと思います。

松井大輔 このコラムの執筆者
松井大輔(マツイダイスケ)
住宅資金に限らず教育資金や老後資金を含めた総合的なライフプランニングについて年間200件超の個別相談に応じているお金の専門家(ファイナンシャルプランナー)

関連記事

コラムバックナンバー