広告を掲載

第23回 生命保険

  • facebook
  • twitter
  • hatena
  • LINE

命保険とは、加入しておくと万が一死亡した時に、遺された家族がお金を受取れる保険です。よく預貯金は三角形、保険は四角形と言われますが、いつ起こるかわからない万が一の時にまとまったお金を準備する事が出来るものが生命保険です。毎月の支払いが数千円だとしても、契約した直後から数千万円の大きな保障を持つ事が出来ます。

生命保険には基本となる3つの形があります。

①定期保険、②養老保険、③終身保険がその3つで、①定期保険は、一定期間内に死亡した場合には死亡保険金が支払われるが、保障期間を終えると保障が終わり、その後に死亡しても保険金は支払われません。保障の期間が定まっており、比較的安い保険料で大きな保障が持て、掛捨てとなっているのが特徴です。

②養老保険は、保険の期間が定まっているという点では①定期保険と同じですが、違う点は保障期間が終わり、満期となった時に満期金が保険金額と同額受け取れる事が出来ます。貯蓄性の高い保険となっており、その分保険料は高くなっています。

③の終身保険は、①、②と違い、保障が途中で切れることなく一生涯保障されます。貯蓄性もあり、払込み期間にもよりますが一定期間を過ぎると支払った保険料と同額以上の解約返戻金が貯まっていきます。この3つの保険を組み合わせて、様々な保険商品が作られています。


保険を選ぶときは、自分の家族、家計の状況にあった保険を選ぶ必要がある訳ですが、それではどのように商品を選べばよいのでしょうか。

まず、はじめに考えるべきことは、必要な保障額と保障期間についてです。保障の期間については、例えば、子供が独立するまでは安心して生活出来るように保障を持っておきたいと考えるか、自分が退職する年齢までは保障を持っておきたいと考えるか、妻が老後自分の年金をもらうまでは保障を持っておきたい、などの考え方があります。

次に、必要な保障額は下記の図のように必要資金から準備済資金を引いて計算する事ができます。必要資金とは、生活していく上で必要となってくる生活費や住宅費、教育費などです。準備済資金とは、既に準備出来ていると考えられる預貯金や配偶者の収入、遺族年金などです。ただ、預貯金は現在ある預貯金額と死亡時の預貯金額が一緒とは限らないので注意しましょう。

今後、今よりも増える時もあれば減る時もあるでしょう。不安であれば預貯金は省いて必要保障額を計算しても良いと思います。また配偶者の収入も、現在の収入ではなく、万が一の事が起きた場合に、それ以降いくらぐらいの収入が見込めるかと考えます。ひとり親で子育てしながらずっと働けるという保証はないので、例えば現在、専業主婦で、今後働くイメージがわかない場合にはこれも省いて計算しておくと安心でしょう。


それでは、実際に必要保障額について具体的に計算してみましょう。例えば、夫40歳、妻37歳で8歳と5歳の子供がいる家庭において、夫が亡くなった場合の必要保障額について考えてみます。会社員(年収420万円)の夫が亡くなった場合、当然それ以降、夫の給料は無くなりますが、国から遺族年金が受け取れます。遺族年金の金額は、子供の人数や年収によって異なり、下記の表から算出する事ができます。

必要資金は、大きく分けると生活費や住宅費、教育費となり、夫が住宅ローンを組んで団体信用生命保険に加入していた場合には、夫の死亡によってローンの残債は完済されます。その後、管理費や修繕積立金等(マンションの場合)はこれまでと変わらず支払っていく必要があります。

赤い枠で書かれた月額がその期間の遺族年金の金額となります。受け取れる遺族年金の額と、毎月かかる支出の金額との差額を期間ごとに算出していきます。例えば、妻が自分の年金が受け取れる65歳まで保障を持っておきたいと考えた場合、

①妻が37歳~47歳の期間
22万円-13.8万円=8.2万円 8.2万円×12か月×(47歳-37歳)=984万円
②妻が47歳~50歳の期間
22万円-12万円=10万円 10万円×12か月× (50歳-47歳) =360万円
③妻が50歳~65歳の期間:
22万円-8.4万円=13.6万円 13.6万円×12か月× × (65歳-50歳) =2448万円

よって、不足額の合計は、①+②+③の3792万円となります。
これに教育費(150万円+150万円+500万円)×2=1600万円を足すと、必要な保障額は合計で5392万円( 3792万円+1600万円)となります。

また、妻の収入を考慮した場合は、パート勤務で最低月7万円は60歳まで見込めると考えた場合、7万円×12か月×(60歳-37歳)=1932万円

この場合、必要保障額は5392万円-1932万円=3460万円となります。例えば、必要保障額3460万円を生命保険で準備しようと考えた場合、次の3パターンが考えられます。

①死亡時に一括で3460万円受け取れる保障期間68歳までの(妻が65歳まで)生命保険

②教育資金の1600万円分は一括で受け取れる保障期間57歳までの(末子22歳まで)生命保険と、残りの1860万円は毎月分割で給料のような形で受け取れる保障期間68歳まで(妻が65歳まで)の生命保険との組み合わせ

1860万円÷(妻65歳-37歳)÷12か月≒5.5万円/月

③大学資金のみ一括で1000万円受け取れる保障期間57歳までの(末子22歳まで)生命保険と、残り2460万円は毎月分割で受け取れる保障期間68歳まで(妻が65歳まで)の生命保険との組み合わせ

2460万円÷(妻65歳-37歳)÷12か月≒7.5万円/月

基本的に一括で受け取れるタイプよりも、分割で受け取るタイプの方が、保険料は安くなっています。生活費のように、一括ではなく毎月必要となってくる分を準備するには、分割で受け取れるタイプの方が合理的です。

こうして、保障の期間と保障金額が定まり、保険金の受け取り方のタイプが定まれば、それに合った保険商品をそれぞれの保険会社から選べばよいことになります。

契約する年齢や性別によって、その時々でどこの保険会社が一番保険料がお得なのかは異なります。また、今は、タバコを1年以内に吸っていない人は保険料が割引きになったり、健康診断結果が良好であった場合は保険料が割引きになる保険会社もありますので、各保険会社を比較して検討してみると良いでしょう。

松井大輔 このコラムの執筆者
松井大輔(マツイダイスケ)
住宅資金に限らず教育資金や老後資金を含めた総合的なライフプランニングについて年間200件超の個別相談に応じているお金の専門家(ファイナンシャルプランナー)

コラムバックナンバー