大手メーカ=高高住宅とは限らない

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クロセの記事を読むのが初めての方は、まずこちらの記事をお読みください。

 

ども、クロセです!

前回は換気システムの話をしました。

種類と特徴について軽く説明しましたが、私らのような素人施主が自ら選択するにはなかなか難しい話かと思います。

やはり、断熱・日射などと併せてシミュレーションをしたり、用途から選択をしてくれる良い業者に聞くのが一番かと思います。

さて、今回は大手ハウスメーカの温熱性能について触れておこうかと思います。

大手というと皆さんどういったイメージがあるでしょうか?

デザイン性が優れている
高性能な住宅
サービスの質が高い

人によって多少は違いはあれども、大手は価格が高めなこともあり、全体的に優れているイメージを持たれている人が多いのではないかと思います。

では大手にお任せすれば高高住宅にすることができるのか…?

そのあたりについて言及したいと思います。

ちなみに結論から言うと、高高住宅を求めるなら大手である必要はありません。

大手メーカのカタログスペックを確認

では早速、各大手メーカの標準カタログスペックを確認していこうと思います。

見るのは温熱に関する以下の項目です。

・木造 or 鉄骨
・UA値
・C値
・標準のサッシ

本当なら換気の種類も見たいところですが、そこまで調べるのが面倒難しいので割愛しました。

ちなみにメーカ名ははっきり出すとなんか怖いのでぼかして書きます(;´∀`)

自分が可能な範囲で調査していますが、情報が古い・誤りがある場合があります。
そこはまあご愛嬌ということで…

仕様はすべて寒冷地向けではない一般的な地域の仕様です。
メーカ 木造or鉄骨 UA値 C値 標準のサッシ
SHS 鉄骨 0.6程度(上位仕様) 未公表 複合サッシ
SHS 木造 0.5~0.6程度 未公表 複合サッシ
SHM 鉄骨 0.6程度 2.0以下 複合サッシ
MSW 木造 0.55程度 未公表 複合サッシ
MSW 鉄骨 0.66程度 未公表 複合サッシ
MTI 木造 0.43程度 未公表 複合サッシ、
樹脂サッシから選択可
STR 木造 0.46程度 未公表 複合サッシ
DWH 鉄骨 0.55程度(上位仕様) 未公表 複合サッシ
HBH 鉄骨 0.6程度 未公表 複合サッシ
PSH 鉄骨 0.6程度 未公表 複合サッシ
TTH 鉄骨 0.7程度 未公表 複合サッシ
大体こんな感じでした。

当然ですが、鉄骨のほうが熱を通しやすいため、UA値が低い傾向にあります。

各社ばらつきはありますが、木造だけに絞るとUA値=0.6~0.4の間くらいですね。
(カタログスペックのため、実際は間取りによって変わります)

また、C値についてはほとんどの会社で未公表です。
そもそも標準で計測をしておらず、高気密かどうかもわかりません。
(ただし、オプションで計測をしてみたらいい値が出た例もあり)

大手とそれ以外で比較してみる

では次に大手以外はどうなのか。

今回は代表例として、私が購入したアイ工務店、「家は性能」でおなじみのICJ、そしてローコスト系では有名なTMHを比較しようと思います。

どこも、同じ大きさの家で標準仕様であれば大手よりも低コストです。
(ICJだけは価格改定で大手に追いつきつつありますが)
メーカ 木造or鉄骨 UA値 C値 標準のサッシ
アイ工務店 木造 0.5程度 1.0以下
(全棟気密測定は
実施していない)
複合サッシ、
樹脂サッシから選択
ICJ 木造 0.25程度 0.6
(全棟気密測定実施)
樹脂サッシ
(トリプルガラス)
TMH 木造 0.53程度 未公表 複合サッシ、
樹脂サッシから選択
性能を売りにしているICJは圧倒的にUA値が低いですね。
アイ工務店やTMHもそこまで大手と大差ないのがわかります。

また、アイ工務店は希望者のみ(つまり大手と一緒)、ICJは全棟気密測定をしており、C値についても公式ホームページや公式ブログなどで公表しています。

これを見ると、大手でもずば抜けて高断熱というわけでないことがわかります。
また、気密性についてはそもそも測定を行っていないメーカがほとんどです。

デザイン面やサービスについて大手ほどの質を求めないなら、高高を売りにしている中堅メーカやローコストメーカのほうがむしろ断熱・気密に優れていることもあり、安く買える可能性もあります。

安く買えるのでその分をさらに断熱強化に回すことで、大手よりも優れた断熱性を得ることも可能です。

ローコストでも大丈夫?と思う方もいるかと思いますが、最低限抑えるべき部材を抑えておけば私は問題ないと思います。
(今回の本題ではないので割愛しますが)

終わりに

ということで、大手ハウスメーカの断熱性・気密性に触れてみました。

大手は地場工務店や中堅ハウスメーカと比べると価格も高い傾向にあるため、すべてにおいて優れているイメージがあります。

しかし、断熱性や気密性は低いというわけではありませんが、ずばぬけて高いわけではありません。

断熱性や気密性という点においては、そこを売りにしている中堅メーカや地場工務店はたくさんあり、それらの業者は大手よりも優れた温熱環境を提供している場合もあります。

今まで私がUA値やらC値といったあまり聞きなれない単語について説明してきた理由も、そういったことを理解するためです。

大手は独自の建材による優れたデザイン性や、豊富な人材による手厚いサービスに強い傾向にあるため、そこに魅力を感じる場合は契約をしたらいいと思います。

ただし、断熱性・気密性に優れたメーカを選びたい場合は、安易に大手を選ぶことはお勧めしません。

今まで私が書いた記事を参考に、業者選びをした頂けたらと思います。

では。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

2020年2月からアイ工務店と一緒に建てたマイホームに居住中。 家の中が寒いのがいやだというところから家づくりを開始した結果、高断熱高気密という言葉に出会う。 以降、いろいろ調べているうちに高断熱高気密の沼にはまり、使者を自称するようになる。