「吹き付け断熱」を透湿防水シートに直接吹き付けるのは止めた方がいいです

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「長持ちする家」「すぐにダメになる家」

 

実際に現場で見て
色々と思う事はありますが

 

今回は
最近はかなり多い
吹き付け断熱の施工についてです

 

明らかに寿命が短くなる
作り方をしている工務店が
未だに一部ですが見られます

 




・通気工法をダメにする透湿防水シートの吹き付け

 

 

前回の記事で
今の住宅は通気工法

 

外壁材と家の間に
通気層があって

 

これが家の寿命を長くするのに
非常に大事と書きました

長持ちする住宅で大事なのは通気層の確保



 

今回問題にする施工は

 

こちらの通気層の隙間が
下手したら無くなってしまう

 

透湿防水シートに
直接吹き付け断熱の施工です


 

こちらは
アクアフォームの
施工マニュアルですが

 

「透湿防水シートに直接吹き付ける場合は
たるみが無いようにして下さい」と記載されています

 

 

しかし、想像して頂ければ分かりますが

 

例えばテントなどを
ピンとたるみ無く張っても
指で押せば動いてしまいますね

 

通常は
我が家もそうですが

 

今はダイライトなどの
耐力面材使う場合が多いです


これは我が家の
施工中の画像ですが

 

このような木材を
家中に張ります

 

 

我が家はダイライトですが


ダイライト以外にも
ハイベストウッドやノボバンなど
色々とありますが
だいたい同じです

 

 

家の中から見ると


このように
窓以外は何も見えなくなります

 

 

 

吹き付け断熱も
これに吹き付けますので


木の板ですから
吹き付け断熱をしたって
動く事はありません

 

 

昔ながらの筋交いだけの家と比べると


このような作りの違いがあります

 

どちらが優れてるとかは
今回は置いといて

 

 

左の筋交いだけの家に
吹き付け断熱をするには


引用 : http://lastresort-ie.com/ieinfo/321

 

このように
透湿防水シートに吹き付けるのですが
これはオススメできません

 

 




・ダメという協会側と大丈夫というメーカー側の違い

 

日本透湿防水シート協会という団体があって
ここでは正式に

 

 

透湿防水シートに
吹き付け断熱を使用しないで下さいと言ってます

 


 


https://www.ntba.jp/info-3/01/

 

「直接吹き付けると
通気層が遮断されたり」

 

「透湿防水シートの性能に影響が出るので
耐力面材を使って下さい」と書いてあります

 

 

こちらが透湿防水シート協会が発表している
我が家と同じ
望ましい施工例です


内側(右側)から

・まず木材があって
・そこに耐力面材(ダイライト)があって
・その外に透湿防水シート(タイベックシルバー)があって

ここに空気の「通気層」があって

 

一番外側のサイディングになります

 

通気層は最低1.5cm以上が必要で
ここが無いと湿気が逃げれませんから
非常に大事なのですが

 

 

透湿防水シートに吹き付けをした場合


このように
通気層が無くなってしまう可能性が
非常に高くなります

 

防水シートにたるみが
無い状態で施工したとしても

 

重みや施工時の衝撃もありますし

 

そもそも目視で「たるみ」が無いか
どうかの確認だけですし

 

このように通気層が無くなってしまう場合があるので
防水シートに直接吹き付けるのはNGです

 

さらに透湿防水シートまでは
工務店さん側の仕事ですが

 

吹き付け断熱の施工は
専門業者がしますから

 

吹き付けの際に
たるみがあっても
業者はそのまま吹き付けるしかありません

 

 

しかしアクアフォームのサイトには

 


 

透湿防水シートに吹き付ける際の施工方法を載せていて
実際に、この施工で作る業者さんもいます

 

 




・必ず面材を使うかチェックしましょう

 

今はダイライトやハイベストウッドなどの
耐力面材を使う住宅がいので
こちらだと問題はありませんが

 

ちょっと会社名は言えませんが・・・

 

実際に、仕事で伺う新築現場でも
昔ながらの筋交いだけの住宅があり

 

そして、その現場で吹き付け断熱をしてる
住宅もまだあります

 

 

施主側のチェックとしては

 

吹き付け断熱が希望なら

・ツーバイフォー
・在来工法なら面材を使う

 

このどちかの工法なら
吹き付ける合板があるので大丈夫です

 

自分の家がどのように施工するかは
契約前でも確認出来ますし


こちらはレオハウスのパンフレットですが

契約前でも
カタログだけで分かる場合もありますし

 

施工内容は必ず確認してから
契約すると思いますが

 

レオハウスやタマホームなどの
ローコストメーカーでも通常は
面材は使っています

 

多少金額は上がりますが
耐力面材を使った方が

 

施工が簡単ですし
気密も簡単に取れますので
費用対効果が高い工法ですね

 

元々ツーバイフォーなんてのは
素人でも建てれる工法として誕生してますので

 

特に、面材プラス吹き付け断熱の工法は
余り職人の腕を必要としないですから

 

今はローコストでも
かなりのメーカーで使う工法だと思いますが
(面材で30万使う代わりに人工1人減るなら、その方が安いですし)

 

こちらを確認して
もし在来で面材は使わないにも関わらず

 

「吹き付け断熱のが優れてますよ」
グラスウールから吹き付けに変えてはダメですので

 

このような場合は
グラスウールで施工した方がいいです

 

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ABOUTこの記事をかいた人

住宅の解体業と建物等の処分業をしていますので 安いけど長持ちする家、性能も満足出来る家を目指して建てました 「ローコスト住宅でも快適に暮らせる性能」のコンセプトで レオハウス(現ヤマダレオハウス)で注文して2017年から 今の新居に住んでいます レオハウスで建てた家と子育ての話 https://reogress.net