全館空調を導入された方
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入居済み住民さん
[2010-02-18 02:53:58]
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空調でも、24時間365日運転で高気密高断熱性能が高ければ、それにプラスされる日照や生活熱(電化製品や生活温水、人間が発する熱)、などで建材温度は室温よりやや高くなります。
スウェーデンの超高気密高断熱住宅にはそもそも「暖房設備」自体がありません。断熱気密性能が高ければ、上記の生活熱だけで厳寒のスウェーデンでも、建材温度・室温ともに時間換気量0.5回でも建材・室温が22度以上に維持されます。
日本の床暖房は、もともと「断熱性能が低く冷輻射が当たり前の日本の家」で十分な断熱材がないために暖めることが不可能な床・壁・天井からの「冷輻射」のなかで生活するときに、「高温の温度を直接肌に感じて凌ぐ」という「最も低レベル」の、「家全体を暖める暖房」ではなくいろりや火鉢で手をあぶるような「採暖」設備であり、これがあるのは「暖房不可能な低性能の採暖住宅」です。
全面床暖房は、全館空調が床・壁・天井を24時間暖めてその輻射熱でも暖房する事、温度調節がリアルタイムで自動で行われる事に対し、床暖房は
1)直接肌に触れる
2)蓄熱が基本になるため調節がしにくい
の2点がまず問題になります。
「日本人は冷輻射住居しか知らない」ために1)を「意外」に思ってしまうのが悲しいですが、全面床暖房においては床から暖かさを直接感じるのではなくてあくまでも「家全体」を「エネルギー効率よく」暖める方法としての設備なので、直接肌に触れる床はほんのり暖かい程度にしなければ快適性が維持できないのです。この「低温床暖房」には「非常に高い技術と設備費用」が必要です。
2)蓄熱について
全面床暖房を省エネのセントラルヒーティング設備にするためには床全体で「低温」の蓄熱層をつくる必要があるため、通常は基礎全体を蓄熱層にします。
一般の蓄熱暖房機では、小さな蓄熱容積で家全体を暖めようとするため蓄熱体を高温にしなければならず、放熱時間も短くなり、外気温の変化に対して調節が難しいため、寒いのに蓄熱が切れたり、暑いのに放熱がとめられないなどの運用上の問題があります。
従って、床暖房では快適になるぎりぎりの低温で温度変化の少ない蓄熱層を造らなければなりません。非常に大きな容量の蓄熱層が必要でその温度を精密に低温にコントロールする高度な技術が必要です。
そのような技術も製品も日本にはありません。あるのはこたつやホットカーペットの仲間の、最も「低レベル」の「家全体を暖める暖房」ではなくいろりや火鉢で手をあぶるような「採暖」設備のみです。
スウェーデンには上記のレベルを満たした本物の全面床暖房設備があります。
最近大手住宅会社で小さな蓄熱暖房機を床下において暖房設備とするところがでてきましたが、蓄熱容積が小さければ室内に置いたのと大差ありません。本格的な全面床暖房とは比較にならないです。
3)フローリング施工は浮き床工法(フローティングフローリング)で施工する
ただでさえそりやすい無垢材を使ったフローリングですから、床暖房の上に施工するときは下地に直接釘打ちするのではなく浮かして施工する方法が必要です。もちろんコストが高くなります。
4)床暖房のメンテナンスの問題
蓄熱層が基礎コンクリートで、日本では熱媒体が温水か電熱線なので蓄熱層に温度を伝える媒体にトラブルが生じた際のメンテナンスの問題があります。
5)2F以上の階の暖房の問題
1Fだけの全面床暖房では2F以上の階で、1Fと快適性に差が出ます。
従って2F床にも床暖房する方法がありますが、1F天井は断熱になっていないと1Fが頭が暑くて不快になります。ですので結局2Fはパネルヒーターを使うなどの方法になります。
断熱性能の低い住居しか知らない日本人は直接熱接触しか採暖の方法がないために床暖房を「拝んで」いますが、スウェーデンレベルの高気密高断熱住宅で暖房設備に床暖房を用いるのは
#冷房が不要
#平屋
#全館空調より省エネかつ低温床暖房の技術を持つ
#換気設備を含めたイニシャルコストが全館空調より安い
などの条件をすべて満たす必要があります。
要するに現時点の日本の住宅性能、床暖房技術では「あり得ない、出来ない」という事です。