築3年の、注文建築(延べ80平米三階建て)を買いました。
設計図を引き渡してもらったのですが、全て10cm角の米松の集成材でした。
土台などに使うのはどうなのでしょうか?
2Xと在来工法の折衷(耐力壁は多い)・スラブ基礎・基礎パッキン工法・サイディングです。
[スレ作成日時]2007-03-09 19:09:00
米松の集成材はもたないって本当ですか?
10:
匿名さん
[2010-11-08 14:16:50]
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1.米松は北米で使われている建材の中で、強度は高く、粘りもあり、耐久等級は最上級のものです。
ただ、ここでいう耐久等級というものは、耐腐朽性(腐り)に対してで、
他の松系の建材と同じように虫(シロアリ等)には強くはありません。
なので、梁などに使うには非常に適していますが、
日本の風土で、土台など地面に近いところに使うにはあまり適しているとは言えません。
とは言え、ホワイトウッド、SPF、米栂などよりは全然良いです。
2.では、防蟻剤を塗れば良いのかというと、防蟻剤を塗っても薬剤は5年程度で揮発します。
そして、メンテナンスを考えても、柱など壁の中に隠れる場所には再塗布することは難しいです。
どこまで、蟻害を気にするかにも依りますが、10年20年と住むことを考えると、
防蟻剤を塗るとしても、やはり地表に近いところに使うには適した建材では無いです。
3.ここまでは、無垢でも集成材でも同じですが、
一般に、力の掛かり方を考えると、集成材を梁や土台などに使うときは接着面に垂直に力がかかるので、
接着面に恒常的に力がかかり続けることは少ないので、集成材でも剥離等のリスクは少ないと言われています。
それに対して、集成材を柱などに使うときは、接着面に平行に恒常的に力がかかり続けるので、
剥離や、疑似剥離等のリスクは高いと言われています。
なので、柱に集成材を使うことは、物理を知っている人からすると、
一般的にはあまり快く思わない傾向があります。
これらを総合すると、
米松の集成材は、強度もあり、粘りもあり、腐りにも強いので、梁に使うにはとても良い建材です。
同じ米松でも無垢材にするならば、梁だけでなく、2階部分の柱や屋根組等に使うのにも非常に適していますが、
虫に弱いので、1階柱や、床下に使うのは、ある程度のリスクを受け入れる必要があります。
とは言え、強度や腐りにくさなどを考えると、ホワイトウッドなどに比べると、それでもマシな建材です。